裏選手権Vの帝京撃破! 2012年以来の選手権を目指す武南が今年面白い【イギョラ杯】

18~21日にかけて行われた「第31回イギョラカップ」に出場した武南。準決勝進出とはならなかったが、予選リーグでは前評判の高い帝京(東京)を撃破するなど力の一端を見せた。

立ち上がりは押し込まれるところもあったが、U-16日本代表候補MF松原史季(新2年)やMF山田詩太(新3年)を中心に徐々にワンタッチのパスが繋がり始めると、MF櫻井敬太(新3年)、MF山田藍大(新3年)の突破力のある両サイドからのアタックでゴールに迫る。

すると前半27分、右SB江川颯軌(新3年)の浮き球のパスに抜け出したFW杉沢旭浩(新2年)が、前に飛び出してくる相手GKを冷静に見極めてループシュートで決めて先制した。

後半は1点を追う帝京が攻勢に出たが、武南は昨年から主力を務めるDF鈴木翔汰(新3年)、守備のマルチロール齋藤瑛斗(新2年)を中心に1対1や空中戦で負けず。そして33分、山田詩のパスから途中出場のFW渡辺峻太郎(新3年)がGKとの1対1を沈め2-0で勝利した。

今年の帝京は全国での活躍も期待されるチーム。1月に時の栖で行われた「NEW BALANCE CUP 2022 IN TOKINOSUMIKA」(裏選手権)では昌平とともに両校優勝を果たしている。

その帝京とやりあったうえでの勝利には価値がある。今年の代は昨年からの主力が多く、特に前目のポジションには1年次から伝統校の10番をつけ、初の年代別代表候補にも選ばれた実力者・松原に加え、櫻井、山田詩といった有力選手たちがいる。加えて今大会では左サイドの山田藍が好パフォーマンス。昨年からの経験値はもちろん、個の水準もここ数年でトップクラスだ。

2012年以来となる選手権を狙う武南が、今年面白い。

石黒登(取材・文)

試合結果

帝京 0-1 武南
0(前半)1
0(後半)0