正智深谷が白熱の深谷ダービーを制しV! 成徳深谷は2度のビハインド追いつくもPKで涙

白熱のダービーを制し正智深谷がV。令和6年度関東高校サッカー大会埼玉県予選の決勝が29日に浦和駒場スタジアムで行われ、正智深谷と成徳深谷の『深谷ダービー』となった一戦は互いに譲らず2-2でPK戦にもつれ込んだ中で正智深谷が競り勝ち、2大会ぶりの優勝を決めた。

県決勝で初めて実現した『深谷ダービー』は立ち上がりから互いの特徴が色濃く出る形となった。

成徳深谷が左サイドを起点とした攻撃から得意のセットプレーで圧力をかけていったのに対し、正智深谷は丁寧にショートパスを繋ぎつつ、「攻撃に関しては相手はもう寄ってくるから揺さぶって崩していこう」(小島時和監督)とサイドバックがサイドチェンジを交えて攻撃を試みる。

成徳深谷は前半29分、FW関根大和(2年)が中盤で競ったボールからFW川上稜介(2年)が抜け出し。決定機を迎えたが、ここは正智深谷GK森穂貴(3年)が1対1を制してみせた。

すると先手を取ったのは正智深谷で37分、MF吉田匠吾(3年)の中盤でのボールカットを起点とした攻撃で10番のMF近藤七音(3年)が決定機的なスルーパス。これに今大会初スタメンのMF栗原エイト(3年)が抜け出し、キーパーとの1対1を冷静に左足で沈めて先制した。

幸先良く先制した正智深谷だったが、「後半は相手のやりたいことをさせてしまって、時間が経つにつれて相手のペースに呑み込まれた」(大和田悠主将)。成徳深谷は後半、ロングボールの競り合いで勝つ回数を増やしつつ攻撃。そしてこの日もセットプレーの流れからネットを揺らした。28分、ロングスローからの混戦を10番のMF福島雪翔(3年)が決めて同点に追いつく。

勝負をかけたい成徳深谷は今大会途中出場から3ゴールを挙げるスーパーサブのFW大森壮馬(3年)を投入。38分にはDF藤村岳渡(3年)のクロスに長身の福島が合わせたが、ここは相手キーパーの好守に阻まれ、刺しきることができない。正智深谷も後半終了間際、コーナーキックのこぼれ球を近藤がボレーで狙ったが、惜しくも枠を捉えられず、勝負は延長戦に突入した。

延長戦も互いにゴールに迫る姿勢を見せた中で正智深谷は延長前半11分、途中出場の左SH赤川空音(3年)が仕掛け、近藤を経由したボールを吉田が決めて勝ち越し。しかし、成徳深谷も13分、DF藤村岳渡(3年)とDF増田蹴人(3年)の連携から右サイドを破り、クロスに大森が滑り込んで今大会4点目で再び試合を振り出しに戻す。延長後半終盤には正智深谷のコーナーキックからDF佐藤飛友(3年)のヘッドが枠を捉えたが、成徳深谷はDF横山大平(2年)がライン上でヘディングでクリア。勝敗は100分を超えて決着がつかず、PK戦にもつれ込んだ。

準決勝の聖望学園戦に続き、2試合連続のPK戦となった正智深谷が4人目まで全員が成功させたのに対し、成徳深谷は1人目と3人目がともにポストに当てて失敗。PKスコア4-1で勝利した正智深谷が激戦を制し、2大会ぶりの優勝、そして関東大会の第1代表の座を掴み取った。

大会を通してショートパスを繋ぎ、得点に結びつけたのはプラス材料。一方で「慌てすぎて、間違った判断をしてしまって、相手にチャンスを与えてしまっているところがあった」(監督)。セットプレーを取ってくるような相手に対してのセカンドの回収なども含めて、準決勝後に話していたように、多くの公式戦を重ねながら「安定した力」にしていかなくてはいけない部分だ。

2年ぶりの関東大会に向け、大和田主将は「埼玉の第1代表として出るからには、しっかりと埼玉の強さを関東に見せなきゃいけないと思うので、優勝を目指して頑張っていきたい」と意気込み。「関東大会はもっと厳しい戦いになると思うんですけど、関東王者になってインターハイに挑めるように、関東までにS1とかもあるので、その間にもっと力をつけて、正智には絶対に勝てないと思われるくらいの力をつけたい」と語り、本大会までのさらなるレベルアップを誓った。

石黒登(取材・文)

試合結果

正智深谷 2(4PK1)2 成徳深谷
1(前半)0
0(後半)1
1(延前)1
0(延後)0
4(PK)1