浦和南はサザンクロス杯初Vも「圧倒出来なかった」。課題に取り組み、選手権での躍進目指す
「サザンクロスカップ」が2日から4日にかけて開催された。「浦和南高校サッカー部OBの県内指導者が一堂に会し、各チーム力及び新睦、そしてサッカー王国埼玉の復権を目指す」ことを趣旨に毎年行われている大会。今年は新型コロナウイルス感染拡大の緊急事態宣言下ということもあり、13チームが1日1試合、3日間の総合成績で優勝を争う形に変更されて行われた。
そういった中で大会最終日は、互いに2勝ずつを挙げる浦和南と浦和東の優勝決定戦となった。
序盤から浦和南が攻め込むと前半4分、MF大里直也(3年)が起点となって、横パスからうまいタッチで抜け出したMF伊藤北斗(2年)が流し込んで先制。その後同点とされたが、18分にDF安田航大(3年)が右サイドを抜け出し、クロスをダイレクトで大里が決めて勝ち越した。
後半も浦和南がペースを握ってゲームを展開。7分、クロスにFW三上倫空(3年)が合わせてネットを割ると、12分にはMF奥村青葉(3年)にもゴールが生まれるなど4-1で勝利した。この結果、3戦全勝で浦和南が大会初優勝。10回目の開催となったメモリアル大会を制した。
結果は4-1完勝という形だが、坪井優太(3年)主将は「相手を圧倒出来なかったので選手権に向けて頑張りたい」。守備面で穴を空けてしまったことや相手のプレスを剥がしきれなかった部分、また攻撃の面でもセットプレーの質やインハイ以降練習を重ねてきたゴール前の崩し、ビルドアップの部分が出来なかったと反省した。その中でも「4点取れたことは良かった」とした。
インハイ予選では準々決勝で武南にラスト1分で失点し、敗戦。伊藤は「インターハイで悔しい想いをした。その借りは選手権でしか返せない。先輩たちの分もありますし、まだあと2ヶ月くらいあるので、トレーニングから気を引き締めてやっていきたい」と選手権でのリベンジを誓う。
坪井は「やっぱりフィジカルの部分であったり、技術の部分でまだ全国に行くには足りていないと思う。1日1日成長していかないと選手権での良い結果というのはついてこないと思うので、毎日の練習で改善し続けて、選手権というひとつの大きな目標に向かって、チーム全員で戦っていきたいと思います」と意気込みを語った。県外活動が出来ないなど、公立高としては厳しい夏となるが、ひとつひとつのプレーの中でも真剣に課題に取り組み、選手権での躍進を目指す。
浦和東はFW豊田春斗(3年)のゴールで一時同点としたが、流れを引き寄せることが出来ず。後半頭にも豊田を起点とした連携の中でゴールに迫ったが、追加点を奪うには至らなかった。
石黒登(取材・文)
試合結果
浦和南 4-1 浦和東
2(前半)1
2(後半)0