9選手がゴール、女王・花咲徳栄は19発発進! 1年を通して「普遍的な強さ」を身につける

令和5年度埼玉県高校女子サッカー新人大会1回戦の延期分2試合が16日にSFAフットボールセンターで行われ、花咲徳栄は19-0で淑徳与野を下した。2回戦では浦和実業と対戦する。

6連覇を狙う女王が強さを見せた。開始から押し込み、前半3分、FW田島咲季(1年)のゴールで先制すると、11分にMF鶴田珠那(1年)が加点。17分、21分には「今日はとにかくゴールを意識してプレーした」と話す10番MF井上らら(2年)が抜け出しから冷静に流し込んだ。

その後も27分に鶴田が、28分にMF堅木風薫(1年)が、29分には前線からのプレスでボールを奪った田島が連続してゲット。33分にはセットプレーからDF土肥七々莉(1年)が決め、前半終了前の37分には堅木がロングシュートで沈めるなど、前半から大量9得点で折り返す。

後半も攻めてを緩めず10得点。田島が後半だけでハットトリックを記録したほか、MF山本莉音(2年)、DF関根麗心(1年)、DF小池杏怜(1年)、途中出場のMF田中伶弥(2年)も得点するなど、フィールドプレーヤー9選手がゴール。末貴光監督は「まだ力がない」と話しつつ、「自分たちの意図を出すことに特化して、そこはちょっとは出せたかなと思います」と語った。

今年、DF宍戸楓花(2年)とともに主将を務める山本は「相手の守備に対してどういう攻撃を全員でしていくか」にフォーカスしていたと話す。この日は得意のサイド攻撃だけではなく、中央、セットプレーと多彩な崩し。「得点不足を課題にしている中で攻撃のバリエーションを増やしていろいろな人がゴールに関わるというところで大量得点できたのかなと思います」とした。

新人戦は新型コロナウイルスの影響で中止となった令和2、3年度を挟み現在5連覇中。6連覇&県内大会5大会連続優勝にも期待がかかるが、末監督は「新人戦だけを見ていくというよりも、まだ力がないので長い目で見て、新人戦、インターハイ、選手権で、普遍的に変わらない力強さっていうのを身に着けていきたい」。県内のライバルたちも力をつけてきている中で、そこを跳ね返す力、そしてその先のステージを勝ち上がっていく力強さを今年1年かけて身につける。

石黒登(取材・文)

試合結果

花咲徳栄 19-0 淑徳与野
9(前半)0
10(後半)0