ちふれが3位フィニッシュ!「どうゴールを取るか」練習の成果示す後半4発 昨年超え目指し、関東でもひとつずつ上へ

第27回埼玉県女子ユース(U-15)サッカー大会・関東大会予選の最終日が1日、熊谷スポーツ文化公園陸上競技場で行われ、3位決定戦はちふれASエルフェン埼玉マリU-15と1FC川越水上公園メニーナU-15が対戦。後半ゴールラッシュを見せたちふれが4-0で勝利を飾った。

「1FCさんも3位になりたいという強い気持ちでこられると思いますし、難しい試合になるだろうとは思っていました。けど、とにかくスタートの入りも良かったので、あとは決定力だねというところをハーフタイムにみんなに話していて、それをまさに表現してくれて、みんなの力で勝てた、良い試合だったなというふうに思います」とちふれ・伊藤香菜子監督は試合を振り返る。

前半は無得点だったが、左サイドのMF八木沼陽毬、DF髙橋莉央、右サイドのMF廣川果歩、DF村田友菜の両翼から再三にわたって攻め込み、ゴールまであと一歩という状況を作っていた。

「本当に最後のところという言葉掛けだけ」(監督)したという後半はゴールラッシュ。4バックから3バックに変更し、より攻撃的に迫ると後半5分、左クロスから中に絞っていた村田が思いきり右足を振り抜いて先制。村田は25分にもクロスから決めて追加点を奪った。ATに入っても攻め手を緩めず、41分にはFW長谷川璃乃が、43分には廣川が沈めて4-0で勝利した。

「去年からビルドアップしてゴールに向かうというところ、後ろからゲームを組み立てるみたいなところはやっていて、その中で最後当然ですけど、点を取らないと試合には勝てない。どうやってそのゴールを取りに行くかというところは、いま取り組んでいるところではあります」

ビルドアップを意識するあまり味方を探してしまったり、パスに頼る形も多かったというが、「彼女たちはああいう力もある。今日は積極的にゴールに向かっていこうと話をしていた」という中でこの試合では4ゴール。指揮官は「欲を言えばもっといろいろな形でたくさん点を取りたいというのはあります」と話したが、関東大会を前にゴールに向かう形を増やせたのは収穫だ。

「去年は全国大会に行って、1回戦で負けたというのはあるので、やっぱりそれ以上はというところは、ひとつ目に見えるところでは目安としては持っています。でも、まずは上にというよりも、謙虚に、まずは(関東大会で)ひとつ勝つ、というところに全力を向けたいと思います」

伊藤監督体制1年目だった昨年は、関東を勝ち抜きながらも全国大会1回戦で敗退。その試合にも出ていた、今年主将を務める廣川やMF前田夏海の2人を筆頭に、昨年超えを目指す気持ちは強い。その舞台に再びたどり着くためにも、関東では目の前の戦いを一戦必勝で勝ち上がる。

一方、1FCメニーナも前半はしっかりと全員で守り切り、後半開始1分のFW齋藤帆稀のポスト強襲のシュートが入っていれば展開はわからなかった。昨年は関東大会を突破し、2年ぶり2度目の全国でも2つ勝って、ベスト8入りを果たした。昨年も3試合すべてにスタメン出場したFW小林花楓やMF森くるみなど、全国を経験した選手を中心に2年連続の関東突破を狙う。

石黒登(取材・文)

試合結果

1FC川越水上公園メニーナU-15 0-4 ちふれASエルフェン埼玉マリU-15
0(前半)0
0(後半)4