浦和東が浦和との接戦制す!勝ち進みながら、自信をつけながら、勝負強いチームに

令和5年度高校サッカー新人大会の3回戦が行われ、南部支部では浦和東と浦和が激突。浦和が2度のビハインドを追いつくも、延長戦の末に浦和東が3-2と競り勝ち、8強進出を決めた。

浦和公立対決は互いに譲らぬ接戦となった。浦和東はボランチの河原塚悠太(2年)が組み立ての中心となり、MF林直孝(2年)やMF鈴木哲平(2年)が運び出しチャンスメイクを試みる。

それに対し、浦和は守備時にアンカーの岸悠登(1年)が1列落ちる5バックで粘り強く守り、徹底して跳ね返し。ディフェンスの要であるCB三上雄大(2年)のカバーリングも効いていた。

相手の堅守もあり、なかなか決定的なチャンスを作れなかった浦和東だが、37分に河原塚の左コーナーキックがオウンゴールを誘い、先制点。1-0として試合を折り返すことに成功する。

しかし、浦和も後半3分、DF中村拓磨(2年)のコーナーキックからDF石田藍(1年)がヘディングで決めて同点に。後半は一気にゲームが加速。浦和東は7分、河原塚のフリーキックからFW福島蒼介(2年)が大外で合わせて勝ち越したが、浦和もその2分後、セットプレーの2次攻撃から石田がゴール前に入れたボールを三上が首を振りながら頭で沈めて再び追いついた。

試合はそのまま延長戦に突入。すると延長前半7分だ。浦和東は河原塚のキックに途中出場のMF大木成柘(2年)が反応する。「あいつだったら出してくれるなと思った。狙い通りのボールが来た」(大木)。さいたま植竹中出身のホットラインで抜け出すと、交わしにいったドリブルがファールを誘い、PKを獲得。冷静にキーパーの逆を取って決めて、これが決勝点となった。

平尾信之監督は「勝てて良かったです。新人戦なので、うまくいかなかったり、練習でできていることができないのは想定内で、その中でこの時期に勝って、自信をちょっとずつつけて伸びていくっていうところも高校生はあると思う。また次戦は成長した、自信を持った姿を見せてくれるんじゃないかなと」と内容面ではまだまだ課題はあるものの、勝利という結果を評価した。

昨年と比べ、ボールを持てる選手も多い、今年のチーム。「自分たちは別にうまいチームじゃないんですけど、しっかり勝ち切るというか、勝負強さのところでみんなで身体を張ったり、決めるところでしっかり決めたり、そういうベースのところをしっかりして、次も勝っていきたい」(河原塚)。勝ち進みながら、自信をつけながら、“浦和東らしい”勝負強さを身につけていく。

石黒登(取材・文)

試合結果

浦和 2(延長)3 浦和東
0(前半)1
2(後半)1
0(延前)1
0(延後)0