本庄第一は9発大勝で3位フィニッシュ。気持ち新たに関東秋季大会の「優勝」を目指す

女子選手権予選3位決定戦。本庄第一は9-0で松山女子を下し、3位で大会を終えた。

スコアは早々に動いた。本庄第一は前半開始わずか50秒、DF小田口温陽(3年)がドリブルで左サイドを運ぶと、クロスボールをエースFW比嘉萌々(3年)がヘッドで沈めて先制した。

一方、陣形が整う前の立ち上がりの時間を突かれた松山女子も徐々に落ち着きを取り戻し、MF大山美博(3年)を中心に反撃。10分過ぎには大山を起点に、DF山口茜(3年)が右足で狙ったシュートが枠を捉えたが、ここは本庄第一GK福田莉々(2年)がパンチングで難を逃れる。

早々の先制点から本庄第一はなかなか追加点を記録できずにいたが、前半26分にMF眞島紗衣(2年)のクロスをMF松野尾紗斗(2年)が押し込むと、アディショナルタイムにはオウンゴールとDF濱田梨紗のフィードに抜け出したFW小野望愛(3年)が決めて4-0で折り返す。

後半は大量リードを持つ本庄第一が終始優勢にゲームを進める形に。その中で濱田、DF石島美咲(2年)のCBコンビがセットプレーから得点や今大会長期の怪我から復帰したMF福田美祐(3年)にもゴールが生まれるなど、最終的に9ゴールを挙げた本庄第一が3位を射止めた。

準決勝の花咲徳栄戦は序盤、押し込みながらも得点が奪えなかった中で、この日は開始早々に先制点を奪えたこと、前回は出なかったサイド攻撃から決定機を多く作ったことを川合拓郎監督は評価したが、先制ゴールを含む2得点を挙げたゲームキャプテンの比嘉は「追加点までの流れが悪かった」と反省。「そこは試合の中で改善しないといけなかった」と満足の表情はなかった。

連覇を果たし、関東本大会でのリベンジを掲げた今大会。3位で秋季大会に回る悔しさがないわけではない。それでも選手たちはもうすでに目の前の大会に本気で臨むべく意識を前に向ける。

比嘉は「秋季大会に向けて、また気持ちをリセットして、1からチームをもう一回作り直していかないといけないと思うし、埼玉県代表として出させていただくので、そこは自信を持って臨みたい」。その上で「もう本当に優勝しか考えていません」とタイトル奪取に意欲を燃やした。

石黒登(取材・文)

試合結果

松山女子 0-9 本庄第一

0(前半)4
0(後半)5