令和元年度東部支部新人大会決勝 花咲徳栄 vs 越谷西

令和元年度東部支部新人大会・決勝(2日、文教大学第3G会場)。花咲徳栄と越谷西のファイナルは立ち上がりの先制弾を守り切った花咲徳栄が1ー0で勝利し、支部制覇を飾った。

 

堅守を見せた花咲徳栄がV。平主将「先輩が残してくれたベスト16を超えていきたい」

前半4分にFW堀真太郎のアシストに抜け出したMF倉賀野遥己のゴールで先制した花咲徳栄。「前半は思い切って攻撃も連動できていたし、意図的に崩せていた場面もあった」と早川和夫監督。新チームで取り組んでいるポゼッションの一端が見られるようなシーンもあった。

しかし後半は越谷西に押し込まれる展開に。風下の中で特に苦しんだのはコーナーキック。後半は実に12本を浴び、左右からゴールに向かって巻いてくるクロスを連続して蹴り込まれたが、GK山下紘生がネットインしそうなボールをかき出し、オンの場面ではDF平直輝を中心に最後の部分で身体を張るなど粘り強く耐えた。今大会は5試合を通して無失点と堅守が光った。

今年主将を務める平は「去年1年はメンバーにも入っていない中でも自分なりにやってきて、こうやって成果が出たのはすごい自分の中でも自信になっているし、とても嬉しい」と支部Vに笑顔を見せた。昨年は同ポジションを務めた2人の先輩がチームを牽引。「保竹(利紀)先輩のような指示を出して、和田(遼)先輩のような強さをつけていけるようにいま頑張っています」。そんな背番号3に指揮官も「何事もすごく頑張って取り組む子」と大きな信頼を寄せる。

昨年チームはインハイ、選手権でベスト16に進むも、8強の壁を崩せず。選手権の国際学院戦ではあと一歩まで迫ったが、PK戦で敗れた。「応援席で見ていてすごく悔しかったし、この中にも出ていた選手もベンチにいた選手もいる。国際学院戦というのは新チームを作るにあたってやっぱりすごいみんなの口から出てきた」と平。同試合でフォワードとして先制ゴールを挙げたDF三橋由詩は「自分は体力がなくて途中交代してしまった」と後悔を語る。ピッチ内、ピッチ外から経験した国際学院戦は、今年の選手たちのモチベーションのひとつとなっている。

自分たちが先輩から受け取ったバトンを次に繋げていくために、今年はベスト8以上を狙う。「後輩が次に向かって糧にしてくれるような試合をして、そしてベスト8に入ることで、次の代にもそのベスト8を超えていこうというのを持って欲しいし、絶対に自分たちで徳栄が十何年間やっていないことをやりたいと思っています」と平。「自分たちは県リーグでやっていなかった分、新人戦がすごい大きな経験になると思う。選手権に向けてもこの大会がすごく重要になってくると思うので、しっかり経験を積んで、強い相手との戦い方とかイメージとかを掴んでいけたら」と語る県大会で強豪との経験値を積み重ねて、夏以降の躍進に繋げていく。

石黒登(取材・文)

試合結果

花咲徳栄 1-0 越谷西