全国高校サッカー選手権埼玉県予選 決勝 西武台 vs 昌平

52校が頂点を争った戦いもこれが最後。全国高校サッカー選手権・埼玉県予選の決勝が17日に埼玉スタジアムにて行われ、昌平が西武台を4ー0で下し、2年ぶり3度目の優勝を飾った。

最初の決定機は西武台。前半1分、MF池田上総介がFW西岡健二との連携からシュートまで持っていく。これは惜しくも外れたが、決勝にかける気持ちが伝わってくる出だしを見せる。

その後は昌平がMF須藤直輝やMF鎌田大夢が中心となってボールを動かしながらゲームを優勢に進める展開に。前半21分には須藤のカットインかたDF大竹琉生が左足で打ったシュートはわずかにポストの外だった。一方、西武台も押し込まれながらもしっかりと守り、警戒していたFW小見洋太の抜け出しにはディフェンスラインでケアを徹底するなど、ゴールは許さない。

それでも昌平は前半27分、右コーナーキックを獲得すると、大竹の正確なキックにDF西澤寧晟が後ろに下がりながら半身の状態で難易度の高いヘディングをゴール左隅に運び、先制した。

西武台は直後DF関口凱心のフィードを収めた西岡が狙っていくが、枠を捉えることができず。

後半に入ると昌平はさらに一段攻撃のギアを上げた。10分には中盤でボールを持った鎌田が前線に走ったMF柴圭汰にスルーパスを送る。柴は冷静に周囲の状況を見極めてヒールパスで残すと、これに後ろから走り込んだ須藤が地を這うような強烈なミドルシュートでキーパーの手を弾いて追加点に成功。21分にはエリア右をえぐった須藤のクロスがオウンゴールを誘った。

後半28分にはMF紫藤峻のクロスに前半もヘディングで決定機を作っていた鎌田が走りこみながら頭で突き刺して4点目。守っても西澤、DF柳澤直成を中心にしっかりと「0」でしのいだ。今年は久しぶりの1回戦からの出場、さらに最激戦区に組み込まれながら大会を通して21得点1失点と盤石の強さを見せた昌平が、昨年泣いた埼玉スタジアムで2年ぶりの栄冠に輝いた。

2度の敗戦も自分たちの糧に変えた昌平。指揮官もうなる成長速度で2年ぶりの埼玉制覇!

2度の敗戦も力に変えて、さらに強いチームとなった昌平が2年ぶりに埼玉の頂点に立った。

今年は新人戦で圧倒Vを飾った中、関東予選では埼玉栄に2ー3で、インターハイ予選では正智深谷に0ー3で敗れいずれも早期敗退。「今年は負けて負けて、もがいてもがいてここまできた」と須藤。もがき苦しみながら、常に自分たちの課題と向き合って成長材料に変えてきた。

藤島崇之監督も「負けた経験を次に生かす状況でいうと、いままでにない吸収欲というか、僕がこれをしろというのではなく、選手たちがしっかりと中で話をしながら、トレーニングの中でもしっかりと良さを認め合いながら、もっとこうしてくれという要求もしながらやっている姿が多く見ることができたので、そういう部分は非常にプラスに働いたかなと思います」と振り返る。

そういった中でチームは指揮官も「今年は本当に成長するスピードが早いチームだと思っている」とうなる速度で成長を遂げていく。S1リーグは無敗のまま駆け抜けて残り2節を残してすでに優勝を確定。迎えた選手権は最激戦区に入った中でこれまでの成長をいかんなく発揮した。

2回戦は昨年決勝で敗れた浦和南に先制点を許す展開。インハイまでであれば自滅もあり得た中、ラストワンプレーで逆転ゴールを奪う勝負強さを見せてリベンジを果たした。3回戦は武南、準々決勝は正智深谷、準決勝では聖望学園と強豪との対戦が続いたが、いずれも自分たちのサッカーで圧倒。決勝は粘り強さに定評のあるインハイ覇者を4ー0で粉砕した。須藤も「(この結果は)やっぱり偶然ではないと思います」とチームとしての成長に自信を見せた。

勝って学び、負けて学ぶ。すべてを糧に成長を続けるチームは未だ発展途上であり、さらなるレベルアップの可能性も残す。翌日の抽選会では今年もプロ2人を輩出する興國(大阪)と初戦で激突することが決定。さらに同じ山には昨年覇者の青森山田(青森)や神村学園(鹿児島)、國學院久我山(東京)、加えて24日に決定する群馬代表(前橋育英vs健大高崎の勝者)と再び激戦区に入ったが、残り1ヶ月間でまた一回りもふた回りも成長してここを勝ち抜く。

石黒登(取材・文)

試合結果

西武台 0-4 昌平

0(前半)1
0(後半)3

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