全国高等学校総合体育大会 埼玉県予選準々決勝 浦和西 vs 浦和東

全国高校総体・埼玉県予選準々決勝。昌平高校会場第2試合は浦和西高校と浦和東高校の東西浦和対決となった。試合はスコアレスのまま延長戦にもつれ込む中、延長前半5分にFW朝見海斗が奪ったゴールが決勝点となり、浦和西がベスト4最後の切符を手繰り寄せた。

両雄は今年1月の新人大会南部支部予選決勝で対戦。結果は浦和西が勝利したものの決着はPKにまでもつれ込んだ。「こういう試合になるだろうなということは予想されていたこと」と浦和西・市原雄心監督。今回も同地区の好敵手同士の対戦は1点を争う展開となった。

前半から互いの裏の取り合いとなったこの試合。浦和東はMF根本駆、DF小林雄太の右サイドを中心に攻撃を仕掛けていく。中盤以降徐々に圧力を強めていくと、前半26分には小林のクロスに FW小川翼がヘディングで合わせていくもこれは惜しくもゴール右に外れる。

対する浦和西もセンターバックの福世航大を中心に攻撃を跳ね返しながら、相手のディフェンスラインの背後に起点を作るべくロングボールで裏を狙っていく。しかし前半は「奪った後に1本つなぐか、裏かがはっきりしないで二次攻撃を食らってしまった」とMF田中隆太郎主将。ゲームキャプテンを務めたDF佐藤功大も「前に強くという部分で徹底できなかった」と振り返る。何度か攻撃の形は作りながらも前半は田中のシュート1本に終わった。

後半は「きちんとシュートまで行こう!」(市原監督)という指示のもと、11分には後方からの浮き玉のパスに投入されたばかりのFW森喜紀が滑りながらシュートを狙うもゴール右に。直後にカウンターを受けるが、GK斎藤大伽が好守を見せてゴールは割らせない。

その後も試合はイーブンのまま展開。終盤はカウンターにカウンターを合わせる息の詰まる攻防となったが、得点は生まれないまま80分を終了、勝負はついに延長戦に突入する。

「(今年の代は)延長戦やPKで負けたことがない。延長戦には自信がありました」と佐藤。決勝点が生まれたのは延長前半5分、決めたのは後半残り6分でピッチに入った朝見だ。「ヒーローになってこい!」と送り出されたという背番号12。右サイドからのロングスローが溢れたところをひとつつないで、こちらも途中出場のMF楮本颯がゴール前にクロスを送るとこれに朝見が競る。すると混戦の中でキーパーの取りこぼしを見逃さずに蹴り足を振り抜いた。

実は前回対戦時の支部決勝でもゴールを挙げていた朝見。オーバーエイジとして出場した浦和東との試合でも点を取っている「浦和東キラー」だ。「もしかしたらそういう相性があるのかなと思って使ってみた」という監督の期待に応えて、見事ヒーローになってみせた。

その後は浦和東が攻勢を強める中で「全員で声を掛け合って精神的にも受けに入らなかった」(田中)という浦和西が1ー0で勝利。関東大会予選に続き4強入りを決めた。

次に勝って決勝進出となれば昭和62年の北海道総体以来の全国総体出場が決まる。「本当にずっと不遇の時代があって、全国の舞台には(久しく)出ていない。出ればいろいろな部分で変わってくると思うし、変えてやりたい。必ず勝って歴史を変えたいですね」と市原監督。

関東予選ではベスト4で昌平高校に5ー1で敗退。関東出場を目の前にしながら悔しい想いを味わった。「あとひとつ勝ち切らないといけない」(楮本)。もう同じ想いは繰り返さない。

全国出場をかけた準決勝の相手は新人戦準々決勝で敗れた西武台高校となった。「チャレンジャー、リベンジの気持ちを持って戦いたい」と田中。佐藤は「俺らの代で絶対にいこうと1年の頃から決めていた。もうあと一歩。必ず勝って全国に出場します!」と意気込んだ。

今度こそ勝って歴史の扉を開ける!

石黒登(取材・文)

試合結果

浦和西 1-0 浦和東

0(前半)0
0(後半)0
1(延前)0
0(延後)0