第1回埼玉国際サッカーフェスティバル U-15男子 埼玉県選抜B vs 新潟県選抜

埼玉国際サッカーフェスティバル1日目。一つ前の試合で決勝行きを決めたAチームに続いて登場した埼玉県選抜チームBは新潟県選抜と対戦。試合は埼玉県選抜Bが1ー0で勝利し、兄弟チームが待つファイナルに駒を進めた。

序盤から攻勢をかけたのは埼玉県選抜B。春原尊のドリブルや藤本未来の抜け出しから次々とチャンスを作っていく。12分には相手DFの背後からボールをさらった若谷拓海がGKと1対1の状況に。ややループ気味で放たれたシュートはGK竹内慎吾の好反応に遭いゴールとはならなかったが、その後も23分、30分と木下海斗が決定機を迎えるなど、新潟県選抜を自陣に押し込んだ状態で試合を進める。

先制点は前半32分だった。左サイドから連続してアタックを仕掛けると、木下がエリア深くまで侵入して蹴り足を振り抜く。これが決まり、埼玉県選抜Bは1点リードした状態でハーフタイムを迎えることに成功する。

それでも前半は7本のシュートを放ち、GKとの1対1も何回かあっただけに「取り切れなかった」と為谷洋介監督。先制ゴールの木下も「決めるべきところで決め切れていれば、あと2点ぐらいは取れた」と振り返る。

すると後半は息を吹き返した相手に攻撃を許す展開に。6分にはカウンターから新潟県選抜のシュートがクロスバーを直撃。11分にも攻め込まれるが、「ラインが低く、間延びした状態だったので、後半は中で話し合って多少修正した。後半の方がボールに対していけていた」(山本蓮主将)という守備陣が身体を張ってカバー。また、アンカーの丸山聖陽も中盤で攻撃の芽を摘み取って未然にピンチを防ぐ。

攻撃では若谷、後半途中投入の斉藤翔瑠が右サイドからチャンスメイク。終盤に再び押し込まれたが、なんとか耐え抜いて1ー0で決勝進出を決めた。

「今日はシビアなゲームだった。点を取れる時に取らないと、こういう展開になってしまう。そういう意味では勝負の難しさを確認できた試合だった」と為谷監督。

決勝の相手は兄弟チームとなる埼玉県選抜Aチームに決まった。選抜Bは新高校2年生、いわゆる早生まれ組で結成されており、選抜Aは実質的に1つ下の学年となる。「1個下には負けられない。絶対に勝ちたい」と後方からチームを支える山本主将。

また、今選抜は国体に向けての強化を兼ねており、9月に開幕する第72回国体にはこの2チームからメンバーが選出される。まさに決勝は彼らにとって生き残りをかけたサバイバルレースでもあるわけだ。そういった意味でも20日(月)はお互いのプライドをかけた熱い戦いが繰り広げられそうだ。

石黒登(取材・文)

試合結果

埼玉県選抜B 1-0 新潟県選抜

1(前半)0
0(後半)0