平成30年度 埼玉県高校サッカー新人大会1回戦 和光国際 vs 狭山清陵

新人大会・西部支部予選1回戦。和光国際高校は狭山清陵高校を7ー0で下して2回戦に進出。昨年大敗を喫した聖望学園高校戦に挑んだが、0ー7で敗れリベンジとはならなかった。

和光国際は前半7分、相手守備の処理ミスを奪い取ったFW山中優河がループシュートで右のサイドネットに突き刺して先制。25分には左サイドを抜け出したMF石川裕達のマイナスのクロスをエリア内のギャップで受けた山中が、1トラップから冷静に流し込んで加点した。31分にはコーナーキックのこぼれ球に反応したFW丸山畝史が頭で押し込んで3ー0で折り返した。

一方の狭山清陵もハーフタイム明けに仕掛ける。ロングボールからFW山本翔輝を走らせるなどして相手陣地でのプレー時間を増やしていくと後半7分、MF橋本翔のクロスから1年生FW井上翔が狙うが、ここは和光国際の1年生GK佐藤一真が立ちふさがってゴールは許さない。

すると和光国際は後半12分、「普段はプレーで引っ張るというよりもムードで引っ張るタイプ」という後半出場のDF韮澤詠史が、ゴール前のフリーキックを直接突き刺して4ー0とした。

その後もメンバーを入れ替えながら前線の活性化を図っていった和光国際は後半35分、コーナーキックのこぼれ球に相手ディフェンスとの駆け引きを制したこちらも途中出場のMF山本篤が詰めて5点目。39分には韮沢のクロスから丸山が、アディショナルタイムには山中のクロスに山本が、それぞれこの日自身2点目となるゴールを決めて7ー0でショーを締めくくった。

経験値のある選手たちとともにチャレンジのシーズンに 翠川監督「今年は勝負の年」

明けて2回戦は昨年も大敗した聖望学園に0ー7と力負け。リベンジとはならなかったが、それ以上に今年は和光国際にとって大きな意味を持つ、チャレンジのシーズンとなりそうだ。

昨年はカウンターサッカーを標榜してきた中で、「例年よりもボールが収まる。身体能力的にも高い子が多い」という今年は「プレッシング」と「ポゼッション」をフォーカス。前年までのある意味手堅いサッカーとは違い、まだトレーニングマッチ等でも結果はついてきていないが、「今後は良くなるかなと思う。今年は勝負の年だと思っています」と翠川潤監督はいう。

昨年の主力からも10番の山中や、石川、吉村陽輝のボランチコンビ、キャプテンのDF千原峻といったセンターラインを含めて半数が残る経験値のある世代。千原は「結構素質は持っているんですけど、まだチームとしてまとまり切れていない感じがある。これから新人戦だけじゃないので、しっかりと先を見据えて、自分がしっかりまとめていけるようにしたい」とした。

新人戦で得た経験をまたさらに薬に変えて、5月に始まるインターハイ支部予選までにチームとしてどこまで成長することができるか楽しみだ。

石黒登(取材・文)

試合結果

和光国際 7-0 狭山清陵