高校総体西部地区予選1回戦 和光国際 vs 志木

高校総体支部予選が1日に各地で開幕。西部支部予選も4会場で行われ、志木高校会場第1試合は和光国際高校が6ー1で志木高校を下した。2回戦はシード校の坂戸西高校と対戦する。

立ち上がりは両軍ともに前日の雨で緩くなったピッチコンディションへの対応に苦慮した中で、試合が動いたのは前半20分。MF吉村陽輝が敵陣右サイドでボールカットすると、MF石川裕達がMF浅野康平とのパス交換で抜け出して最後は倒れこみながらも左足でネットを揺らした。

しかし志木も直後、スローインのリスタートからFW田中佑樹が決めて早々同点に追いつく。

それでも和光国際は前半31分、吉村のコーナーキックからニアサイドでMF丸山畝史が潰れ、ファーで石川が詰めて勝ち越し。さらに37分には右サイドバックの小林隼太朗のマイナスのパスを受けた浅野がペナルティーライン付近から豪快に右足で突き刺してリードを2点と広げた。

志木は後半10分過ぎに連続してサイド攻撃を仕掛けるが、和光国際も集中して守ってクロスは上げさせず。逆に19分、DF岩瀬倫英が左サイドをドリブルで抉って決めてこれで4ー1。

終盤も後半31分、33分と浅野が連続して追加点を挙げて、背番号6は高校の公式戦では初だというハットトリックを達成。6ー1で勝利した和光国際がCブロック2回戦にコマを進めた。

悪コンディションも先制点に見せた今季の形 次戦人工芝Gで真価を発揮できるか

前日の雨でピッチもかなり緩い状態の中で相手の背後を取るサッカーを狙った和光国際だが、序盤は気持ちが入りすぎていたこともあり、そこを徹底できず。大勝も翠川潤監督は「坂戸西戦前に良い経験になったと思うが、もう一度戦術等を徹底して臨まないといけない」とした。

それでも先制点のシーンでは今季チームとして目指すスタイルが垣間見えた。前半20分、吉村が高い位置でプレスをかけてボールを奪うと、そこからリズム良くワンタッチパスを繋いで一気にゴール前へと前進。浅野のリターンを最後は石川がしっかりと左足で沈めてみせた。

「いままではブロックを作ってディフェンスで粘ってショートカウンターという形だけだったんですけど、今年は何人かで連動してボールを動かしたりすることができる。(ポゼッションスタイルも)新人戦の時に比べたらだいぶ仕上がってきていると思います」と翠川監督。

身体能力の高い選手が集まっているという今年はプレッシングやポゼッションをフォーカス。「ジャパンズウェイ」ならぬ「和国ズウェイ」を掲げ、“コミュニケーション” “コレクティブ” “コンパクト” “攻守の切り替え”の4つをコンセプトに、状況判断しながらアクションを起こしていくサッカーを目指し合宿等を行ってきた。浅野は「やっぱり蹴るサッカーじゃつまらない。一生懸命みんなで試行錯誤しながらやってきた」と積み上げてきたスタイルに自信を見せる。

2回戦の会場は川越東高校で人工芝のピッチ。ポゼッションスタイルを披露するにはおあつらえ向きだ。「次の試合は芝なので自分たちらしいサッカーで勝ちたいなと思います」と石川。新人戦支部7位で関東予選に出場した坂戸西を倒して、県大会に行きうる力をあることを示す。

試合結果

和光国際 6-1 志木