平成30年度 埼玉県高校サッカー新人大会1回戦 熊谷工業 vs 昌平

高校サッカー新人大会1回戦。選手権予選準優勝の昌平高校は熊谷工業高校(北部支部2位)に7ー0で勝利。準々決勝は西武文理高校(選手権8シード)に9ー0と大勝し4強を決めた。


昨年からメンバーも大きく入れ替わった昌平が、今季公式戦初戦でその攻撃力を見せつけた。

立ち上がりからトップ下に入った大和海里がキレのあるドリブルでゴールに迫ると、前半15分にコーナーキックのこぼれ球をDF大竹琉生が決めて先制。その3分後にはMF紫藤峻が技術の高さを見せる。細かいタッチでキーパーを交わすと、無人のゴールに流し込んで加点した。

前半26分には10番のMF須藤直輝のカットインから1トップの小見洋太が倒れこみながら沈めて3点目。32分にはDF柳田亘輝がドリブルからのシュートを決めて4ー0で折り返した。

後半は代わって入った選手が活躍。15分、紫藤の後ろからのパスをエリア内に走りこみながらピタリと収めたMF鎌田大夢が右足でゲットすると、29分にはそのわずか2分前に投入されたばかりのFW山内太陽が大竹のクロスを豪快にヘディングで叩き込んでチーム6点目とした。

後半35分には左サイドバックながら最多の4本のシュートと存在感を放った大竹が、フリーキックから強烈な一発をニア上に突き刺してこの日2点目とし、ゴールショーを締めくくった。

一方、北部支部を2位で勝ち抜いた熊谷工業はカウンターからFW清水快飛を走らせるシーンが何度かあったが、相手の守備を前にシュート機会を作れず。後半には途中出場のFW斎藤海翔がキーパーと1対1の状況を迎えたが、うまくミートすることができず無得点に終わった。

個の技術、推進力は昨年以上 大勝発進の昌平 指揮官も「楽しみな選手が多い」と期待

1回戦に続き、2回戦も9得点大勝。昨年は1年時から出場していたメンバーが多数いる中で成熟を迎えた「グループ」での崩しがメインだったが、今年の昌平は「個」の高さが光る。

大和や須藤ら、昨年から絡む選手に加えて、「もともと新チームに切り替えとなった瞬間にはチームの中心になると思っていた。非常に楽しみ」と指揮官が期待を寄せる紫藤やボランチの小川優介が技術の高さを発揮。また新チームからサイドバックに挑戦中の大竹は持ち前の強力なキックで2点を叩き出すと、2回戦ではハットトリックを達成し、目下チーム得点王だ。

交代出場組でも鎌田がベルギー1部・シント=トロイデンでゴールへの嗅覚を覚醒させた兄「大地」譲りの得点感覚を見せ、昨年は須藤とともに国体優勝を経験した山内も少ない出場時間で結果を残した。また大和とは違ったトップ下像を持つ棟方豪郎も楽しみなタレントのひとり。

藤島崇之監督は「(今年のチームは)去年よりうまいし、去年より前に進む推進力もあるので楽しみな選手、伸び代のある選手が多い」とニュージェネレーションたちに期待していた。

針谷、原田ら続く昌平のNEXTボランチ・小川 小柄さ感じさせない「予測」と「判断」

針谷岳晃(ジュビロ磐田)や山下勇希(東洋大学)、原田虹輝(川崎フロンターレ)など(サンフレッチェ広島でプレーする松本泰志も藤島監督に将来のボランチを示唆され、実際にプロ入り後はボランチに)、毎年優秀なボランチを輩出する昌平のNEXTボランチが小川優介だ。

昌平下部のFC LAVIDA産の1年生。前任の原田も小柄なタイプだったが、「身長は165あるかないか。体重も49とかしかないです」とさらに小柄だ。だが一度ピッチに立てばそこを上回る予測と判断で体格差を感じさせないプレー。意識的に取り組んでいる守備や武器のドリブルに加え、何より90分を通じてゲームコントロールが光った。藤島監督も「技術的な部分もそうですけど、ゲームをうまくコントロールできたのが非常に良かった」とプレーぶりを讃えた。

目標とする選手像はイスコ(レアル・マドリード)やイニエスタ(ヴィッセル神戸)。「ドリブルする時の間合いとか、シュートもうまい。自分はシュートがないので、そこは動画とかを見て学んでいきたいと思います」という技巧派ボランチは「今年はまず5冠を取ってプリンス参入も目指して、最後は選手権優勝も狙っていきたいと思います」と大きな展望を語った。

石黒登(取材・文)

試合結果

熊谷工業 0-7 昌平

0(前半)4
0(後半)3

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