平成30年度学校総合体育大会 中学校サッカーの部 決勝 坂戸若宮 vs 朝霞第二

平成30年度学校総合体育大会 中学校サッカーの部・決勝。互いに県大会初優勝を狙った坂戸若宮中学校と朝霞第二中学校の一戦は、5ー2で勝利した若宮が悲願の初タイトルを掲げた。なお、両校は7日より茨城県水戸市で行われる第49回 関東中学校サッカー大会に出場する。

序盤から攻めたのは若宮だが、朝霞第二は最初のチャンスを得点に繋げた。前半10分、左コーナーキックを獲得すると、MF利光遼夏のキックが直接ゴールネットに突き刺さり先制する。

しかし若宮もすぐに反撃。前半14分、FW原聖哉の浮き玉のパスを右サイドで受けたMF加藤有貴がドリブルでひとりかわすと、最後は左足でネットに突き刺してすぐさま同点とした。

その後も試合は若宮ペースで展開。朝霞第二も最終ラインで粘り強く守ったが、若宮は前半アディショナルタイムにゴール前でフリーキックを獲得すると、トリックプレーからひとつ持ち出した加藤が右下隅に蹴り込んで逆転。さらにその2分後にはディフェンスラインの背後をついた原が決めて3ー1とした。電光石火の2点で若宮が試合をひっくり返して前半を終えた。

後半2分にはDF菊池優太の縦パスから裏を取った加藤が前に出てきたキーパーをファーストタッチでかわしてこの日3点目。加藤は準決勝に続き、2戦連続のハットトリックとなった。

なんとか一矢報いたい朝霞第二は相手の運動量の落ちた終盤に攻勢を仕掛けると、後半30分に利光のアシストからMF五十嵐隆成が抜け出して2点差に迫る。それでも若宮はアディショナルタイムにDF今堀晴登の縦への展開からMF田中栄地が3戦連続となるゴールを決めて勝負あり。準決勝の6ゴールに続き、自慢の攻撃陣が爆発した若宮が嬉しい学総初優勝を飾った。

悲願の初タイトル。加藤崇行監督は「やっと西部の強さ、入間北部の強さを表現することができた」とホッとした表情を見せた。戦前には同じく攻撃に特徴を持つ朝霞第二に対しディフェンシブにいくか、オフェンシブにいくかで迷ったというが、「やっぱり最後まで自分たちらしくやろう、攻撃的に最後までいこう」と決断。立ち上がりにセットプレーから失点を許したが、その後も自分たちのオフェンシブなサッカーを展開し、逆転での5得点大勝に繋げた。

今年のチームは登録18選手中16人が地元坂戸の「にっさいFC」出身と、ジュニア年代から共に練習を重ねる中で培ってきた関係性が自慢。特に前の4枚が流動的にポジションチェンジを繰り返しながら、次々と前線に飛び出していく変幻自在のアタックは関東大会でも楽しみだ。

初の舞台を控え指揮官は「まだたりないところがある。やっぱりもう一段階強くしていかないと全国にはいけないと思う。そこを突き詰めていきたい」とさらなるレベルアップを求めた。

また、関東大会の組み合わせも発表となり、1回戦は若宮が潮来日の出中学校(茨城県第2代表)と、朝霞第二は船橋八木が谷中学校(千葉県第1代表)と対戦することが決まっている。

有言実行の2試合連続ハット 加藤「関東でもしっかりと点を取って鼓舞したい」

6得点大勝した準決勝の越谷千間台中学校戦を終え、「チームに貢献するっていう意味で、もう一回ハットトリックします」と宣言していた加藤が有言実行の2試合連続ハットトリックだ。

この日は先に失点する展開も、直後に裏に抜け出して同点弾。さらに前半アディショナルタイムにはフリーキックからトリックプレーを仕掛けた。キッカーの前に味方4枚を全員がゴールに向かって膝立ちの姿勢で配置。DF原田拓海が後ろ足で蹴り出してリスタートすると同時に4枚が一気に弾けると、後ろから姿を現した加藤がひとつ運んで右足でネットに突き刺した。

3点目は再び裏への飛び出しから。「キーパーが飛び出すことは予測がついていた」と冷静にかわして左足で決めてこれでハットトリック。5戦9発と点取り屋としての能力を示した。

「自分的には相手を外してからパスが第一だったんですけど、県大会にきて相手のプレススピードも上がって、自分がまず簡単に叩いて裏に抜け出した方が得点数も増えてきた」。単騎での突破はもちろん、味方を使ってのプレーも増え、それがゴール量産に繋がっているという。

初の関東大会に向けては「埼玉代表として自覚を持って、若宮中らしいサッカーを見せたい。(埼玉県勢として)3年間行けていない全国大会っていう舞台にいきたいと思っています。個人としてはしっかりと得点を取ったり、声かけでチームを鼓舞したい」と意気込みを語った。

「自由」なチームをまとめ上げた主将の原 声にゴールにチームを奮い立たせる

「自由」を与えられている中盤にあって、チームをまとめあげているのが主将の原の存在だ。

「先生は自分たちを自由にやらせてくれる。自分もキャプテンとして部長とは別に任されているので、そこにもちゃんと責任はあるなと思って、しっかり声を出してやっています」。苦戦を強いられた準々決勝の羽生西中戦でも中盤から声を張り上げてチームを鼓舞。「あまり陽の目を見てこなかったプレーヤー」と加藤監督はいうが、原の頑張りは誰よりも認めている。

この日も声に、プレーにチームを牽引。2ー1で迎えた前半アディショナルタイムには2試合連続となる得点も記録した。「あのシーンはいままであまり決めてこなかった分、思い切り打とうと思って振り抜きました」。また攻守に精力的に動き回って、チームの初 Vに貢献した。

本格的にキャプテンとなったのは年明けから。仲間をまとめる主将としてのプレーと、自らのプレーの間で難しさを感じたこともあったというが、持ち前の責任感でチームを引っ張る。

石黒登(取材・文)

試合結果

坂戸若宮 5-2 朝霞第二

3(前半)1
2(後半)1

最終結果

優勝:坂戸市立若宮中学校(関東大会出場)
準優勝:朝霞市立第二中学校(関東大会出場)
第3位:越谷市立千間台中学校、川口市立戸塚西中学校

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