平成30年度学校総合体育大会 中学校サッカーの部 3回戦 朝霞第二 vs 所沢美原

平成30年度学校総合体育大会 中学校サッカーの部・3回戦。朝霞第二中学校と所沢美原中学校の一戦は、所沢美原が早々に先制したものの、その後朝霞第二が大量5得点を奪って5ー1と快勝して8強進出を果たした。朝霞第二は27日の準々決勝で川越砂中学校と対戦する。


先制点は前半6分。ゴール前の混戦をMF小林琉也が決めて所沢美原がまずスコアを動かす。

早々に先制点を奪われる格好となった朝霞第二だが、それでもそこで慌てずに攻撃を続けると前半15分に同点弾。10番のMF中村優斗がカットインから右足を一閃し、ネットを揺らした。

勢いに乗る朝霞第二は前半26分、DF高津飛澪の右コーナーキックは一度は跳ね返されるもそのこぼれを再び高津が入れ直すと、ニアサイドでキャプテンのDF小川颯がフリックでゴールを奪い逆転に成功。さらにその2分後には再び右コーナーの場面で左利きでゴールに向かって巻いてくる高津のキックが相手ディフェンスのオウンゴールを呼んでリードを2点と広げた。

アディショナルタイムにはMF五十嵐隆盛のマイナスのクロスを2年生ボランチの寺澤慶洋がシュート。こぼれ球をゴール前でMF須田貫太郎が詰めて4ー1として、前半を折り返した。

後半は息を吹き返した所沢美原が前に出る中で、11分には寺澤のパスを起点にサイドアタックからFW中島瞬史朗が決めてダメ押しの5点目。所沢美原は先制弾の小林が最後まで果敢に得点を奪いにいく姿勢を見せたが、朝霞第二は選手を次々と入れ替えながら追加点は与えず。先制を許しながら終わってみれば5ー1と快勝を飾った朝霞第二がベスト8に駒を進めた。

両翼を広く使ってのサイド攻撃が武器。またそこからのセットプレーの練習も多く積んでおり、2点目、3点目のコーナーキックからの得点はトレーニングの成果が出た形。芳野淳監督も「あそこで2つタタンと取れたのは大きい。3点目はオウンゴールにはなったが、そういうボールを誘えるようなセットプレーなので狙い通り」と積み上げてきた形に手応えを語った。

近年では平成27年度の学総、新人戦で記録したベスト8が県での最高成績。「自分たちは新人戦で2回戦敗退していて、まだ何も成し遂げていない。次も勝ってベスト4に進出したい」と中村は言葉に力を込める。先輩たちも跳ね返された8強の壁だが、勝って歴史を更新する。

チームを勢いづかせた中村の同点弾 コンビ組む2年生ボランチ・寺澤も躍動

先制点を奪われたものの最終的には5ー1。大勝の引き金となる同点弾を奪ったのが中村だ。

失点から9分後の前半15分。エリア左手前でボールを受けると、ドリブルでひとつ運んで右足を振り抜いてネットを揺らした。「トラップした時に相手が引いて守っていて間が空いたので、とりあえず打ってみようと思った。入った瞬間は純粋に嬉しかったです」。チームの柱である10番の一発をきっかけに、朝霞第二はクーリングブレーク後の連続得点で勝負を決めた。

また中村とボランチでコンビを組む2年の寺澤も好プレー。この日は相手のキープレーヤーについて攻撃の芽を摘む役割を与えられると「前半は相手がボールを持ったトラップ際の時に寄せ切ることができた」と中盤のフィルターとして貢献。後半は暑さもありさすがに運動量が落ちた部分もあったが、チーム5点目の場面では起点となるパスを通すなど攻撃でも魅せた。

石黒登(取材・文)

試合結果

朝霞第二 5-1 所沢美原

4(前半)1
1(後半)0