[新人戦]9人で10ゴール、西武台が大勝で準々決勝へ!「西武台のサッカー」取り組む代、昨年をベースにバージョンアップ目指す
連覇を狙う西武台が大勝発進!8日、令和6年度埼玉県高校サッカー新人大会1回戦が行われ、西武台は狭山ヶ丘と激突。前半からゴールを重ねて10-0で快勝し、準々決勝に進出した。
西武台は前半、引いてくる相手に対し攻めあぐむ場面もあったが、20分、武器のセットプレーから右CKのこぼれ球にCB田谷巧翔(2年)が右足を振り抜いて決めてゲームを動かした。
さらに35分にはカウンターの形からFW太田和希(2年)がドリブルで運びパス。これを収めた左WG滝澤智貴(2年)が得意のカットインからの形から追加点を奪って2-0で折り返す。
狭山ヶ丘は後半2分、MF加園拓斗(2年)が抜け出しを狙うが、ここはCB高倉大翔(2年)主将が身体を当て右SB鈴木煌平(2年)がカバー。6分、西武台は鈴木がエリア内に侵入してペナルティキックを獲得。これを自ら蹴り込んで奪ったチームの3点目が試合の趨勢を決めた。
7分には左WG栗田駿弥(2年)が相手のスライディングを巧みにかわし、エリア内に入り込んだ左SB木村一心(2年)が角度のないところからゲット。11分には滝澤が2点目のお返しとばかりにカットインからの浮き球のスルーパスをエリア内に通し太田のゴールをお膳立てした。
12分には滝澤がこの日2点目となるゴール。16分には今年副将を務めるMF杉山幸一郎(2年)の右CKから主将の高倉が打点の高いヘディングで突き刺し7点目。25分にはFW鈴木芯英(2年)のクロスから右SBの野口秀人(2年)がニアサイドに入り込み、ヘディングで合わせた。
29分にはFW今野翔(2年)が、41分にはチームのアタックを牽引していた10番のMF杉村晄汰(2年)が決めるなど、9人で10ゴールを奪った西武台が完勝で公式戦初戦を飾った。
西武台は昨年、S2リーグを戦ったセカンドの選手たちが中心。全国ルーキーで3位となった昨年に比べれば個で打開できるような選手はまだ少ないが、その分、今年から総監督となった守屋保監督も関わりながら、人もボールも動く「西武台のサッカー」というのに取り組んできた代だ。
昨年は美川笙乃コーチにも鍛えられ、S2Aリーグを制覇。新チームから正式に指揮官という立場となった関根監督は「去年、美川がある程度チームをちゃんと作ってくれて、三沢(雅人GKコーチ)であったり、仲村(悠希)先生だったり、みんなで頑張ろうという雰囲気ができている。ベースのところは去年の形を使わせてもらいながらバージョンアップさせていきたい」と語る。
腕章を託された高倉は「去年の3年生たちみたいな、力強さとかスピードみたいな身体能力が今年のチームはあまりないので、そういったところでどうやって対抗していくかってなったらやっぱり頭を使わないと勝てない。埼玉だと昌平とかそういったチームがある中で、今年は自分たちでもう昌平相手とかにも握ってサッカーしようっていうのは全員で話しています」と話した。
ちなみに試合前日の7日は守屋総監督の64歳の誕生日。「もう円陣組んで『明日頑張るぞ』って知らんぷりして、早く帰って家で誕生日を祝ってもらおうかなと思ったら、戻ってきたら、大きな声でハッピーバースデーを円陣を組んでこっちに向けて歌ってくれて、『ありがとう』って(笑)」。西武台で42年目のシーズンを迎える名将にとっても嬉しい誕生日プレゼントとなった。
石黒登(取材・文)
試合結果
狭山ヶ丘 0-10 西武台
0(前半)2
0(後半)8