西武台、武南が両校優勝!「次は単独で」「インターハイで優勝する」決意新たに
令和5年度埼玉県高校サッカー新人大会・決勝が18日、埼玉スタジアム第2Gにて行われ西武台と武南が激突。延長戦を終えて2-2と互いに譲らず、大会規定により両校優勝となった。
2015年以来の優勝を狙う西武台は10番FW遠藤秀悟(2年)が累積で出場停止。この日はFW竹内奏海(2年)、準決勝でハットトリックを決めたFW鈴木洸晴(2年)の2トップで臨んだ。一方、武南は鈴木洸のスピードに対抗するために右サイドにMF長谷川渉(2年)を配置した。
試合が動いたのは後半だ。先手を取ったのは武南で9分、MF川崎悠斗(2年)のスルーパスにFW河西琥(2年)が反応。前に出たキーパーの手前でつま先でプッシュする形で先制した。
しかし、西武台も直後にMF泉谷俊(2年)のクロスがオウンゴールを誘ってすぐさま同点とする。さらに18分にはゴール前のこぼれ球をMF宇野大稀(2年)が得点し勝ち越しに成功した。
それでも武南は27分、DF大澤拓馬(2年)の縦パスを起点に、河西が切り込んでシュート。これにより生まれた混戦を途中出場のMF関口海龍(1年)が押し込んで追いついてみせた。
武南は直後にも河西が決定機を迎えたが、西武台の守護神・松田聖也(2年)が好守で防ぐ。武南はさらにペースアップするべく、1年生10番のMF有川達琉を投入し打開を図りにかかる。
試合は80分を越えて2-2のまま延長戦に突入したが、そこでも決着がつかず。大会規定によりPK戦は行われず、西武台、武南の両校優勝という形で幕を閉じた。ちなみに、両校優勝は過去8回あり、近年では2011年の正智深谷、武南の時以来で、実に13年ぶりのことだった。
武南は昨年に続き、大会連覇となったが、「単独」での連覇を果たしたかったというのが選手たちの本音だ。次なるターゲットは再び連覇のかかる関東大会予選。今大会ゲーム主将を務めたDF杉浦陸玖(2年)は「練習でもっと高めて次は単独で勝てるようにやっていきたい」とした。
一方、西武台は今年、関東ルーキーリーグを制し、全国でも3位に入った期待の代で、全国大会での4強を基準としスタート。準決勝の昌平戦が延長決着だったこともあり、連戦となった最終日はややガス欠感もあったが、U-17日本高校選抜のDF谷口輝やMF石井汰一(ともに2年)、今大会は怪我明けでなかなかコンディションを上げきれなかった竹内も含め戦える選手が揃う。
今年はプリンス関東1部復帰、そして全国での躍進が目標。谷口は「もっと完成度を上げてプリンスに臨んで、その中でもやっぱりインターハイっていう大事な舞台があるので、インターハイ予選で優勝して、全国でも優勝できるようなチーム作りをしていきたい」と意気込みを語った。
石黒登(取材・文)
試合結果
武南 2(延長)2 西武台
0(前半)0
2(後半)2
0(延前)0
0(延後)0