埼玉県第4種サッカーリーグ選手権大会 準々決勝 大宮アルディージャJr vs プログレッソ

埼玉県第4種サッカーリーグ選手権大会・準々決勝。Bコート第2試合は大宮アルディージャジュニアとプログレッソサッカークラブが激突した。試合は9番の石川颯の2ゴールを含む4得点を奪った大宮Jrが4ー0で勝利し、全少とのダブルタイトルに向けベスト4進出を果たした。

前半から攻勢をかけたのは大宮Jr。石川や11番の濱田昂希が連続してゴールに迫っていくと、8分には3回戦1ゴールの7番・古川大洋の振り向きざまのシュートがポストを直撃する。

試合が動いたのは前半10分だった。古川がスピードに乗ったドリブルで右サイドを切り裂くと、エリア深くから出したマイナスのクロスに「少し浮いていて難しかったけど、しっかり当てようと思った」という濱田がダイレクトで左足を振り抜いて合わせた。「3回戦ではチャンスがあったのに決めきれなかったので、準々決勝では先制点という形で取れてよかった」。

さらにその5分後には追加点。「相手の来ている方をわかっていてくれて、その逆の方向に出してくれた」(石川)という2番の面田凌のスローインから石川がうまく身体を入れてゴール前まで持ち込むと、最後はキーパーとの1対1を左足で落ち着いて沈めて2点差とした。

なんとか前半のうちに1点を返しておきたいプログレッソは17分に14番の清水聖矢が突破を図るも、大宮GK下田太陽に阻まれてゴールとはならず。前半はこのまま2ー0で折り返した。

後半も大宮Jrペースで試合は進んだ。9分にはペナルティエリア右でボールを受けた10番の種田陽が少し下がりながら中に運ぶと難しい体制から左足でシュート。ボールはポスト内側を叩きながらゴールに吸い込まれた。「正直入らないと思っていた」というが、本人の予想を良い意味で裏切るナイスシュートに「良いコースにいったのでよかったです」とはにかんだ。

さらに13分には左サイドで濱田からの浮き玉のパスを受けた石川がまた抜きで一人を交わすと、角度のないところからニアに「思い切り打ち込んだ。気持ちで押し込んだゴール」が決まってリードを4点に。守ってもキャプテンの14番・真壁拓海や4番の市原吏音を中心に最後まで隙を与えずにしっかりと「0」で押さえて4ー0の完勝で最終日(16日)に駒を進めた。

この日初戦となった3回戦のにいざえーすFC戦では「なかなか運動量が上がってこなかった中で、前に入った時のサポートや押し上げにいけなかった」と大宮アルディージャ・森田浩史監督。身体が動き始めた2戦目の準々決勝では「スムーズにゲームに入れたし、それぞれのポジションの選手がやるべきことをある程度ピッチの中で表現してくれた」と振り返った。

4種リーグ選手権が終われば、いよいよ全日本少年サッカー大会・全国大会が待ち構える。

「この大会を勝ち進むことで、全国大会に良い形でつなげられればと思っていた。これで最終日まで進むことができたので、できればあと2試合、公式戦の真剣勝負の中で経験を積みながら、次の週(26日1次ラウンド開幕)の全国大会に向かっていけるようにしたい」と指揮官。

2試合連続弾の石川は「まだまだ自分のところでしっかりと保持をして味方を生かすべきだと思うし、もっと決定力の部分も上げていかなければいけない」としつつ、「全少では県で優勝しているので、自分たちは恥ずかしくないプレーをして、4種リーグ戦でしっかり優勝したい」。主将の真壁も「まずはしっかりと埼玉県で1位になる」と4種リーグ戦制覇にかける意気込みを語った。

なお、Aコートで行われた準々決勝もう1試合は浦和尾間木サッカースポーツ少年団がNEOS Football Clubに2ー1で勝利。この結果、準決勝は大宮Jrと浦和尾間木の対戦が決まった。

石黒登(取材・文)

試合結果

大宮アルディージャJr 4-0 プログレッソ

2(前半)0
2(後半)0