川口青陵が南部4強で関東予選出場決定!被シュート32本も1年生守護神が好セーブ連発、PK戦の末に“格上”大宮東に勝利
令和4年度高校サッカー新人大会は1月29日に3支部で準々決勝を行い、川口青陵と大宮東の一戦は互いに譲らずPK戦にもつれ込んだ中で川口青陵が勝利し、南部4強に名乗りを上げた。
被シュート「32」本も粘り強く戦い、PK戦の末に県2部リーグ所属の“格上”大宮東を撃破――。
松浦國拡監督は「能力が圧倒的に向こうの方が上だっていうのはもうわかっていた。最後の守備の強度だけはとにかく高く、高く、高くというので、全部シュートが外れたりとか、キーパーに当たっているんですけど、それも全部最後の球際の強さが出たかなと思います」と振り返った。
前半は互いに押し込むシーンを作った中で、大宮東は「あとワンテンポを早くする。スリーのところをツー、ツーのところをダイレクト」とHTに指示の入った後半はさらに一段階ギアを上げた。途中出場のFW平野大地(2年)や10番FW富田和樹(2年)が度々ゴールに迫り、左WBの村山優夢(1年)も果敢にシュートを狙っていくなど、後半だけで「21」本のシュートを浴びせた。
川口青陵は多くの時間で自陣でのプレーを余儀なくされたが、1年生守護神の萩原潮穏が奮闘。18分に相手FWとの1対1を制すと、40分にも完全に崩された中で至近距離のシュートを止めるなど、ビッグセーブを連発。また、指揮官が評価する「声」でもチームをコントロールした。
PK戦では4本目で先攻の味方が先に外しピンチを迎えたが、「もう絶対に止める。その一択でした」と強い気持ちで臨んだ後攻で止め返し、逆転勝利に繋げた若き守護神に松浦監督も「今日はすべてにおいて、1年生ですけど、チームを背負ってやってくれた」と賛辞を惜しまなかった。
また、守護神の活躍はもちろん、今年のチームの特色である「チームみんなで」というところが色濃く出たゲームに。今年は強力な個がない分、チームとしてのオーガナイズを多く加えている。この試合でも個人、個人の能力では劣る部分も、数的優位を作ることで粘り強く相手のアタックをブロック。FW佐藤駿弥(2年)は「チームで戦えたことが勝ちに繋がった」と勝因を語った。
これで支部の4強入りを果たし、4月に行われる関東大会予選の出場権もゲット。目標とする冬の選手権予選でのベスト8を狙うべく、チーム力を高めていくためにも大きな1勝となった。
石黒登(取材・文)
試合結果
川口青陵 0(4PK3)0 大宮東
0(前半)0
0(後半)0
0(延前)0
0(延後)0
4(PK)3