選手権前の公式戦で快勝!武南は最後の最後まで「試して、悩んで」最適解を求めていく

高円宮杯 JFA U-18 サッカーリーグ 2022 埼玉S1リーグ(埼玉1部リーグ)が2日に行われ、武南と浦和学院との一戦は武南が5-1で勝利した。武南は暫定3位、浦和学院は暫定9位。

選手権前最後の公式戦で5発快勝。武南・内野慎一郎監督は「色々変えながら、試しながら、今日のゲームも選手権前の一戦ということで、良い方向に持っていくために、ここは本当に大切に戦わなきゃいけない。夏もうまくいかないこと多くて、本当に大変だったんですけどね。そういうところを1つ1つ修正しながら、本当にいまに繋がってきている。決していま、チーム状況は最高に良いかといったらまだまだ全然そういう状態ではないので、これからどういうふうに上げていくのか。ただ、本人たちは本当に一生懸命頑張っているし、頑張っているからこそ、うまくいかないこともたくさんある。頑張りが最終的な解決方法じゃないぞというところは、ちょっと頭に入れながら考えて、チームをちょっと向上させられたらなとは思っています」と語った。

武南は攻守のバランス感覚に優れた森田颯(3年)と身体能力の高さを生かしたボール奪取が武器の重信有佑(3年)のダブルボランチを起用。「前回(の県リーグで)浦学に負けて、前回は入りかあまり良くなかったので、入りから前線からプレスかけるっていうのを意識してやってきた」(森田)。前半34分、その森田がFWから限定したボールをパスカットすると、そこから前線の選手が連動し一気にスピードを上げる。森田がワンタッチでサイドに叩くと右SHに入った松原史季(2年)がダイレクトクロス。これにFW櫻井敬太(3年)が滑り込んで先制した。

ところがこのプレーで櫻井が負傷離脱。それでも武南は代わって出たFWが結果を残す。42分、松原がボールを持つと、それを追い越す形で右SBの江川颯軌(3年)がオーバーラップ。そのままサイドを抉りクロスを送ると、これに滑り込んだのは櫻井に代わり40分から出場したFW杉沢旭浩(2年)。出場2分でファーストタッチをいきなりゴールに沈めて、見事起用に応えた。

後半はトップ下にポジションを移した松原が躍動。14分、ゴールエリア内でボールを受けると、相手を交わしきらぬ内に右足を一閃しゲット。29分には左SHの山田藍大(3年)が右サイドに流れて時間を作ると、松原がスイッチする形で抜け出し。「まったく同じシーンが後半にあって、真ん中に打って弾かれてしまったシーンが1個あったのでしっかり相手を外して、ファーに打とうかなと。自主練でああいう形とかをやっていて、自分的にはイメージ通りにできたので、蹴った瞬間「もう入ったな」と思いました」と、イメージ通りのゴールで相手を一気に引き離す。

浦和学院は37分、MF平瀬優磨(1年)を起点にFW石川真稀(3年)が繋ぎ、MF佐藤大心(1年)が右足ミドルを突き刺して1点を返したが、武南はその直後キックオフからの展開から途中出場のMF村田敬吾(3年)のクロスが相手のオウンゴールを誘い、5-1で勝利した。

最後の最後まで「試して、悩んで」最適解を求めていく。昨年はCBながら高い技術を誇った中村優斗(立正大)のアドリブ力やMF水野将人(立教大)のスピードといったある程度「形」というようなものがあったが、今年のチームは「色々試して、 どんどん可変していく」(監督)サッカーを目指し、インターハイ以降はさまざまな選手、また組み合わせを試しながらやってきた。

松原も「今年はもう多分ギリギリまでスタメンの定着とかフォーメーションの定着とかがなくて、やっぱりその中でいろんな選手を「試して試して、悩んで悩んで」ここまで来た」と話す。

「そういう意味では去年と少し違いますけど、 やっぱりでもこの状況をチームとして楽しんでいかなくちゃいけない。スタメンを落とされた選手も新しく加わった選手も、そういう意味では良い争いになっていると思うので、そういうところでは今年は結構、弱肉強食というか、みんなが味方であり、ライバルでありっていう関係になっている。やっぱり出られないともちろん悔しいですし、取り返してやろうっていう想いがあるので、去年みたいにそういう定着とかがないことで逆に、それが今日みたいな形で出たらアピールしようとか、そういうところに繋がっている」

浦和学院戦では杉沢がゴールで一発回答。また、松原も右サイドでドリブル突破など成長できていると話す中で「自分もトップ下に久しぶりに入って、結果残してやろうとか、そういう気持ちが芽生えてくる」と強い想いを持ってアピールした。直近2試合ではインターハイ予選までCBを務めていた重信が1列前で起用されており、正智深谷戦は引き分けたものの、「しっかり限定して、自分のところで潰すことができた」と本人も手ごたえを口にする。一方でポゼッションを高めたいという状況であれば、この日も途中出場したMF山田詩太(3年)の選択肢もある。

「試して試して、悩んで悩んで」、武南は16年ぶりの冬の全国を目指す選手権予選に乗り込む。

石黒登(取材・文)

試合結果

武南 5-0 浦和学院
2(前半)0
3(後半)0