昌平は大勝で8強も良い形を継続できず反省 風間「もっと深くコミュニケーションを取らないと」 初のタイトルへ、高いレベル求める

令和4年度高校女子サッカー選手権大会・ラウンド16(4日)。総体予選3位の昌平は9-0で市立浦和を下し、ベスト8入りを決めた。準々決勝では昨年大会4強の松山女子と対戦する。

昌平は前半10分、成長株のMF荒牧莉子(1年)のゴールで先制すると、14分にMF伊藤万桜(2年)、16分にはMF桐原日和(2年)がドリブルで切り込み、今大会10番を背負うMF風間星(2年)がゲット。風間は30分にも強烈なシュートを突き刺し、4-0で試合を折り返す。

後半も昌平が多くの時間帯で押し込み、4分にはFW金澤道(1年)が、6分には風間が決めてこの日ハットトリックを達成。その後も桐原が2ゴールを加えて風間に続き、終盤には途中出場のMF戸田麗渚(3年)がこぼれ球に詰めるなど後半も5ゴールを奪い、9-0で勝利した。

市立浦和は前半、GK垰田小羽奈(3年)が好守を見せるなど、クーリングブレイク明けは1点に抑えたが、なかなか相手のゴール前には入り込むことができず、シュート0本に終わった。

大勝した昌平だが、芳賀大祐監督は「今日はちょっと良くないですね」とピシャリ。後半の7点目などは複数の選手が同じイメージを共有し、連動して動いたゴールだったが、なかなかそれを継続できず。ハットトリックの風間も「自分たちのサッカーができない時間帯の方が長かった」と反省。「味方との繋がりがもう少しないと自分ひとりだけでシュートに行けるわけじゃない。もうちょっとコミュニケーションを深く取らないといけないかなと思います」と課題を語った。

チームはここに来て怪我人も出るなど難しい台所事情もあるが、「今日はちょっと締めておかないとダメだと思う。あとはこれで奮起してくれる選手なのか、落ち込む選手なのかは選手の生命線だと思っている。うちも上を目指す以上はそういうのを乗り越えていけるメンタルがないとダメだと思う。そういうシチュエーションで作ったゲームだったので、いまちょっと落ち込んでいるんじゃないですか。それくらいでいいかなと思います」と指揮官は選手の奮起を期待する。

高いレベルを求めるのは、さらに高い景色を見据えているから。風間は「今年絶対に全国に行くという気持ちをみんなが持っている。もっと上を目指すために次の松女戦も戦う」と力を込めた。

石黒登(取材・文)

試合結果

昌平 9-0 市立浦和
4(前半)0
5(後半)0