三郷Jrが接戦を制し、初の高円宮関東へ!川口西中は好ゲームを演じるも代表決定戦で敗退

「高円宮杯 JFA 第33回全日本U-15サッカー選手権大会 埼玉県予選」の代表決定戦が20日に行われ、第2ブロックでは三郷Jrが1-0で川口西中を下して、関東大会の出場権を掴んだ。

前半からがっぷり四つの展開が繰り広げられた。その中で今年の学総県大会覇者である川口西中もしっかりとした守備ブロックで決定機は作らせず。攻撃では10番FW田中悠真(3年)や怪我から復帰したFW根石優(3年)が起点となってきっちりと攻めきり、そこで得たコーナーキックからFW大森拓真(3年)が精度の高いキックを見せて、ゴールに迫る場面が作っていく。

一方、三郷Jrは「まずは10番(田中)をどこまで規制できるか」(福田貴司監督)をテーマに掲げ、攻めている時間でも「バランス良く守備のポジションを取る」ことを徹底。コーナーキックは多く作らせたが、しっかりと跳ね返し、また相手にスピードに乗るスペースを与えなかった。

すると「うちはどの試合も前半を0-0で終えられれば、後半は相手を見て、こんなふうに攻めていったらというところの共有がうまくいく」というチームは後半に入り攻撃のギアを一段アップ。「今回に関して言えばサイドを使う前に勇気を持って1回FWに入れようと。そこで相手を1回中に寄せて、サイドをもうちょっとスピードを持って生かせるようにというところが少しうまくいった」と中を使うことでサイドがより有効となり、そこで押し込む時間が増えた。

そしてそのサイドで獲得したスローインから得点が生まれた。後半32分、ゴールエリア左からDF會田遥琉(3年)がロングスローを入れるとMF大貫塁以(3年)がニアで競り、FW佐藤大心(3年)が押し込んで値千金のゴール。これが決勝点となり三郷Jrがクラブユース選手権に続く、2大会連続の関東大会出場を決めた。また、高円宮杯での関東はクラブ史上初となった。

夏の関東では2回戦でFC東京U-15深川と激突。先制した中でミスが絡み逆転負けを喫したが、同点にするチャンスもあり「本当に勝ってもおかしくないゲームが出来た」。もとより守備の粘り強さはあるが、クラセン以降は課題の得点力を補う上で中盤フラットの形から4-1-3-2システムに。1ヶ月後の関東大会までに「もう少し攻撃の精度を上げていきたい」という。

初の高円宮杯関東に向け指揮官は「まずはひとつひとつ取るというところで、埼玉県を代表して出て行く以上、県の誇りを持ってやらなくちゃいけない。とにかくひとつでも埼玉のチームが多く勝ち進めるように、負けたチームの分まで背負ってやらせられれば」とまず1勝を掲げた。

石黒登(取材・文)

試合結果

三郷Jr 1-0 川口西中
0(前半)0
1(後半)0