11得点発進も花咲徳栄は立ち上がりを反省。「この状況を変えるのは練習だけ」、真面目なチームは目の前の階段をひとつひとつ上っていく

女子選手権予選3回戦。シードの花咲徳栄は11-0で秋草学園を下し、準々決勝に進出した。

花咲徳栄は前半11分、MF熊川朱音(1年)のゴールで先制。30分にFW工藤千愛(1年)が追加点を奪うと、33分にはフリーキックをMF平澤青季(3年)がリターンしDF竹田華子(3年)が詰める。ATにはDF三尾心々美(3年)のミドルシュートが決まり4-0で折り返した。

後半は「いろいろな選手を起用して、どれが良い組み合わせなのかというのを見たところもあった」(末貴光監督)と選手を続々代えていった中でゴールラッシュ。MF滝沢美結(3年)の1ゴール2アシスト、平澤主将のヘディング弾に加え、竹田のこの日2点目やMF正木佑奈(1年)がゴール。また交代組でもFW中澤和(2年)が2得点、MF吉田有里彩(3年)が1得点、MF森田琉佳(1年)が2つのゴールを演出するなど、11-0と快勝し、ベスト8入りを決めた。

結果的に大量得点での勝利となったが、末監督は「先取点というところに注目していたんですけど、もう少し立ち上がりの部分を良くしていかなければいけないなと思った。もっと厳しく入っていくというのは今後必要になってくる」。攻撃の核を担う滝沢も「試合の入り方が課題」とし、「相手が引き気味だった中で裏に抜けるプレーだったり、ひとりひとりがボールを持つ時間が長かったり。クロスも質の部分や良いボールにも入り切れていなかった」と反省を口にした。

奪還を狙った5月の学総ではけが人もあった中、決勝で南稜に敗れて準優勝に。「この状況を変えるのは練習だけ」と練習に打ち込み、「戦える選手をひとりでも多く作ることをやってきた」。

その部分について指揮官は「まだまだ」と話すが、「本当に真面目なチームなので、そういうところをアドバンテージに出来れば」。そのためにも「本当に練習しかない。一歩一歩、階段を少しずつ上がっていく。今日も先を見ずに目の前の一戦というようなことで送り出しました」。“真面目”なチームは練習で課題に取り組みながら、ひとつひとつトーナメントの階段を上っていく。

石黒登(取材・文)

試合結果

秋草学園 0-11 花咲徳栄
0(前半)4
0(後半)7