「1年生のスーパールーキーになれるように」 昌平FW新垣杏奈は初戦7ゴールと大暴れ!

女子選手権予選2回戦。シードの昌平は15-0と狭山ヶ丘を圧倒し、ベスト16に進出した。

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前半からドリブルとパスを判断良く使い分けて攻め込んだ昌平は4分、FW櫻井莉子(1年)のゴールで先制するとここからゴールラッシュ。7分にMF田中美玖里(3年)が追加点を奪うと、10、12、13分とFW新垣杏奈(1年)が決めて早々にハットトリックを達成してみせる。

昌平は関東トレセン歴もあるMF風間星(1年)、MF桐原日和(1年)のボランチコンビが高い技術を発揮しながら中盤を支配。15分には桐原がドリブルからゴール。その後も櫻井、新垣が1点ずつ、また田中が2点を奪い、新垣に続きハットトリックを飾るなど、10―0で折り返す。

後半は暑さやメンバーチェンジなどもあり得点ペースは落ちたが、それでも櫻井、風間が1ゴール、新垣が3ゴールを重ねるなど15-0で快勝。トップの新垣は1人7ゴールの大暴れだった。

昨年からはFCみやぎバルセロナで元日本代表MF香川真司らを育てた芳賀大祐監督が就任。「『個の育成』というのは徹底してやっている。ピッチの中で選手たちがどれだけ繋がりを持ちながら、自分の良さを出していく。最後はやっぱり自分の良さを絶対に出さないといけない」という監督の信念のもと個を徹底。練習でも1対1を多く取り入れながら日々取り組んでいる。

この日の前半は大事としている判断のところで、パスで行くだろうというところをドリブルで行ったり、ドリブルで行きそうなところをパスで崩したりと指揮官の「イメージを超えていくプレー」も。逆に後半は「継続すべき選手が継続できなかったというところであったり、交代した選手がその中でゲームに入りきれなかったというのがチームとして大きい課題」とした。

メンバー的には1年生が多いが、来年、再来年といった計算はチームにはない。ついてきてくれた3年生たち、勢いのある1、2年生たち、この代、このメンバーで埼玉のNo.1を取りに行く。

「1年生のスーパールーキーになれるように」 昌平FW新垣杏奈は初戦7ゴールと大暴れ!

“スーパールーキー”を目指す1年生。昌平FW新垣杏奈が初戦で7ゴールと存在感を放った。

この日は2トップの一角に入ると、前半10分にコンビネーションプレーからファーストゴールをマーク。するとそこから3分間で3得点を奪い、いきなりハットトリックを達成してみせる。

「自分のストロングポイントは相手を最後まで見て、「えっ、ここ入るの!?」と、相手が思わないような場所を選んでドリブルや裏への抜け出しをして得点するのが自分的には好きです」というFWは、その後も前線の駆け引きを制しながら、最終的に7ゴールと大暴れ。「自分たちが目指している全国に向けては、良い形で入れたかなと思います」と振り返った。

クラブ与野出身の新垣は「昌平というスタイルが、普通の高校と違って人を楽しませるサッカーをしていたので、魅力を感じて、入りたいと思いました」と入学を決断。高校では「教えを待つのではなく、自分から教わりにいく気持ちで受け身にならないようにしないと成長はしない」と感じ、「(いまは)グイグイいっています」と、積極的に教わりにいきながら成長に繋げている。

好きな選手はクリスティアーノ・ロナウドやロナウジーニョ。「ドリブルがきれいで、プレーもサーカスをしているみたいで楽しい。自分もそういうプレーがしたいです」と自らが楽しいと感じた昌平サッカーで人を魅了できるようなプレーヤーを目指す新垣は「自分のいま持てるベストを尽くして、1年生のスーパールーキーになれるように頑張ります」と意気込みを語った。

石黒登(取材・文)

試合結果

昌平 15-0 狭山ヶ丘
10(前半)0
5(後半)0