埼玉の女子サッカーを盛り上げる!2020VENUS CUP

12月13日(日)さいたま市桜区の田中電気グランドにて、「サッカーを通じチーム相互の交流の和を広げるとともに女子の技術向上を目的とする」を趣旨に開催されている「2020VENUS CUP」が開催された。

大会には埼玉県内の浦和ラッキーズFC、アシストSS、桶川クイーンズ女子サッカークラブ、陣屋アイリス、戸木南ボンバーズFC、宮原サッカーガールズ、浦和フットボールクラブヴィーナスの7チームに、東京都荒川区のFCリガールアザレイアを加えた8チームが参加した。

A、Bブロックに分かれたグループリーグを行った後、順位決定戦が行われて、全勝でAブロックを勝ち上がったFCリガールアザレイアが1位決定戦で、Bブロックを1位で勝ち上がった陣屋アイリスを下して、優勝を決めた。

浅井重夫代表

浦和FCヴィーナスの代表を務める浅井重夫さんは「来年から女子プロリーグWEリーグも開幕して、さらに埼玉に3チームが出来るということで、埼玉においてももっと女子サッカーが盛んになっていかなければならないと思います。プロリーグが出来ることで、プロを目指すという夢を持つことができれば、子どもたちにとっても良い影響があると思います。埼玉においても環境さえ作ることが出来れば、良い子はいっぱいいると思います。ぜひプロを目指す子たちを育てていきたい」と、埼玉の女子サッカーに期待した。

その中で立ち上げた女子チームについて「浦和FCヴィーナスは今年度からチーム登録を行い、公式戦に出場するチームになりました。基本的に運営もママさんを中心とした女性スタッフに頑張って頂いています。活動拠点も天然芝の田中電気グランドを使えるので、ここをベースに女子がプレーできる環境を作っていきたい。天然芝でプレーすることで、子どもたちのプレーも変わってきていますよ」と笑顔をみせた。

女子サッカーの環境において埼玉県内でも問題視されているのは、中学年代でのチーム数が少なく小学校年代でプレーした選手が、その先でプレーする環境が少ないこと。そこで、浦和FCヴィーナスは、現在のU-12に加えてU-15のチームも来年度設立する予定だそうだ。

今大会、東京から参加して見事優勝を果たしたアザレイアは、荒川区を拠点とする少年サッカーチーム「FC LIGAR」の女子チームで、U-12、U15チームにそれぞれ30名が在籍している。

U12アザレイアの星野壽夫監督は「東京でも天然芝でボールを蹴ることは少ないので、とても良い経験が出来ました」と、天然芝で思いっきりプレーする選手たちに目を細めていた。

また「東京においても女子サッカーの環境はまだまだ整備する必要がありますが、アザレイアにはU-15チームもあり、上に繋がることでU-12の選手がそのまま中学生になってもプレーする環境を作ることが出来ました」と、東京での現状について語ってくれた。

来年女子プロリーグ「WEリーグ」も開幕し、女子サッカーの選手がプロを目指せる時代になる。その中で育成年代の環境整備も女子サッカーが盛り上がるための大事な要素であることは間違いない。そして子どもたちが楽しくボールを蹴られる姿が多くみられる底辺の広がりも重要になってくるだろう。

椛沢佑一(取材・文)

大会結果

優勝 FCリガールアザレイア

2位 陣屋アイリス

3位 宮原サッカーガールズ

優勝 FCリガールアザレイア
2位 陣屋アイリス
3位 宮原サッカーガールズ
4位 アシストSS
5位 浦和ラッキーズFC
6位 戸木南ボンバーズ
7位 桶川クイーンズ女子サッカークラブ
8位 浦和FC ヴィーナス

最優秀選手賞

中澤 心菜(アザレイア)

優秀選手

阿部 莉那(アザレイア)
松本 美祇(浦和ラッキーズFC)
塩澤 真奈 (陣屋アイリス)
工藤 美咲(戸木南ボンバーズFC)
渡辺 陽奈(宮原サッカーガールズ)
小林 りんこ(桶川クイーンズ少女サッカークラブ)
尾嶋 美空 (アシストSS)
田邉 透奈(浦和FC ヴィーナス)