プリンスリーグ関東 昌平 vs 三菱養和
新型コロナウイルスの影響で延期されていたプリンスリーグ関東が9月5日に開幕。5年ぶりのプリンス参戦となった昌平は三菱養和SCユースを2-1で下し、開幕戦勝利を収めた。
序盤から昌平がボールを持って進めた中で前半7分に左サイドで細かく繋ぐと、DF小澤亮太の仕掛けが相手のハンドを誘ってPKを獲得。これをFW小見洋太が冷静に流し込んで先制した。
その後も昌平はMF須藤直輝やMF小川優介を中心にポゼッションを高めながらゲームを支配し、新人戦以降に台頭したMF平原隆暉も抜群のボールスキルを披露。中盤底ではMF柴圭汰が「関所」とばかりに立ちはだかった。
後半9分にはエリア内で混戦となったところを小澤がニアに突き刺して追加点。その後1点を返され、後半は攻められるシーンもあったが、守備陣がしっかりと身体を寄せるなどそれ以上の失点は許さず。久しぶりの公式戦となった中でさすがの技術の高さを見せて勝利を飾った。
「今日は勝負にこだわりたいと思っていた」と藤島崇之監督。「(先制点後は)無理に行かな過ぎた。もうちょっと行っても良かったと思います」というように自陣に人数をかけてくる相手に対し仕掛けの部分は課題としたが、「これは改善できるポイントなので、トレーニングでこれから強気で行ける姿勢は取れると思う。そこはちょっとまた改善できるようにしたいです」とした。
「推進力」が武器の左SB、小澤亮太が2ゴールに絡む活躍で開幕戦勝利に貢献
「推進力」が武器の左サイドバック小澤亮太が2ゴールに絡み、開幕戦勝利に大きく貢献した。
前半7分、エリア左から内に切り込むドリブルでハンドを誘ってPK奪取。後半9分にはゴール前の混戦で右足を振りぬき自らネットを揺らした。また、コーナーキックからのヘディングでも強さを見せ、あわやゴールかという1本も。この日はゴールという部分で存在感を放った。
「好守で圧倒するという個人の目標だったんですけど、もっと攻撃に参加できたかなと思っています。得点を取れたのは良かったですし、自分的に意識していたアーリークロスでも(小見)洋太とかに何本か挙げられたのでよかったです。あとは走れたので貢献できたと思います」。
小澤の一番の武器は「推進力」だ。「縦への推進力だとか、スピードだったり、右利きなのでカットインからのシュートもある。そういうところにこだわっていきたいです」。昨年は右サイドバックを務めていた中で今年はDF田島魁人と左右入れ替わる形で左サイドバックに挑戦中。「実際見え方も違うんですけど、右利きなので縦に行きやすい。コロナ期間で自分でも3か月ずっと毎日左の練習をしていたので、精度は上がったかなと思います」と手ごたえも感じている。
昌平というとどうしても前線の選手ばかりがフィーチャーされがちだが、サイドバックも毎年良い選手が育っている。藤島監督もチームの「売り」と話す左サイドバックの2番に注目だ。
石黒登(取材・文)
試合結果
三菱養和SCユース 1-2 昌平
0(前半)1
1(後半)1