関東少年サッカー大会決勝 江南南 vs 浦和レッズジュニア

関東少年サッカー大会決勝が6月30日、埼玉スタジアム第2グラウンドにて行われ、江南南サッカー少年団が1ー0で前年覇者の浦和レッドダイヤモンズジュニアを下し、優勝を飾った。

決勝らしく固いゲームとなる中で、江南南は序盤の相手のアタックを凌ぎ、10番の松本龍宜を起点に前半終盤からペースを握る。後半は代わって入った吉野啓太が思い切りよくドリブル突破で仕掛け、夏井琉汰が自慢の右足のセットプレーから次々とチャンスを生み出していった。

するとスコアが動いたのは後半17分。江南南は左コーナーキックを獲得すると、夏井のピンポイントクロスに、大澤悠舞、竹ノ谷颯優が前に走ってディフェンスを釣り出し、空いたスペースに飛び込んだ竹ノ谷優駕がヘディングシュート。シュートはゴール前で混戦となりながらもネットに吸い込まれた。これが決勝点となり、江南南が12年ぶり6度目の大会Vを果たした。

浦和レッズは立ち上がり、ピッチ幅を使いながらサイド攻撃を仕掛け、田中一信がポスト直撃のシュートを放つなど押し込んだが、後半は相手に傾いた流れを取り戻せず。主将の和田直哉は「流れが悪い中でその流れを変えないで、そのまま失点に繋げてしまった」と反省した。

なお、3位決定戦はレジスタFCが那須陽太の2試合連続弾などでKIDSPOWER.SCに3ー1で逆転勝利。上位3チームは8月に神奈川県で行われる関東少年サッカー大会に出場する。

 

ゴール前に課題も江南南が12年ぶりV 竹ノ谷ツインズの連携アップが今後の躍進の鍵か

1点を争うゲームでセットプレーから決勝点を奪って勝負を決めた江南南だが、前半の終盤からペースを手繰り寄せながらも最後までもつれさせてしまったことは今後に向けての課題だ。

松本ヨウ佑監督も「前半もチャンスが2回あったが、決めないとこういう試合になる。このようなギリギリの試合が普通かなと思うので、そこでやっぱりしぶとく丁寧にできるか。まだまだ雑なプレーが多いので、関東までにしっかりとできるようにしなくちゃいけない」とした。

攻撃では双子の竹ノ谷優駕、颯優のコンビに期待したいところ。今年は兄の優駕がトップ下、弟の颯優がトップを務める。決勝点のコーナーキックの場面は颯優が動き出しでスペースを作り、優駕が得意のヘディングで仕留めたが、指揮官は「2人でもっとコンビネーションでできるところがあるかなと思う」とプレッシャー下でのコンビネーションの発揮を課題に挙げた。

関東大会に向けて優駕は「セットプレーもあるし、チャンスで決め切れるようにしたいです」とし、颯優は「もっと積極的にいって、ゴールを決めて優勝したいと思います」とともにゴールへの意識を高めた様子。喧嘩も多いというが、互いに高め合って、本大会でも優勝に導く。

石黒登(取材・文)

試合結果

江南南サッカー少年団[A] 1-0 浦和レッドダイヤモンズジュニア

0(前半)0
1(後半)0

大会結果

優勝:江南南サッカー少年団[A]
2位:浦和レッドダイヤモンズジュニア
3位:レジスタFC
4位:KIDSPOWER.SC

上位3チームは8月に神奈川県で開催する「2019フジパンCUP第43回関東少年サッカー大会 in神奈川」に埼玉県代表として出場