第1回埼玉国際サッカーフェスティバル U18女子決勝 埼玉選抜 vs 十文字
埼玉国際サッカーフェスティバル最終日。浦和駒場スタジアムではU-18女子決勝が行われ、埼玉県選抜と十文字高校(東京)が対戦。早々に2失点を喫した埼玉選抜だったが、その後3得点を奪い返して逆転し、大会初代チャンピオンに輝いた。
「ウォーミングアップから試合までの流れがうまくいかない部分があってやられてしまった。少し後ろに引いてしまった」と埼玉選抜・掘達也監督。前半1分に失点すると、その3分後にはコーナーキックからヘディングを決められて開始4分で2失点。それでも選手たちの気持ちが折れることはなかった。
「みんな相手が強いと思っているかもしれないが、気持ちで絶対に負けないということで全員が最後まで集中力を切らさずにプレーした」(佐々木葵主将)
「第1回のこの大会で埼玉県が絶対に優勝するんだという気持ちで最後まで戦えた」(根岸里歩)
10分過ぎからは十文字の後ろで回してくるサッカーに対して、前線からプレッシャーをかけていくサッカーにシフトチェンジ。するとこれがうまくはまり徐々に相手を押し返していく。
逆転劇の口火を切ったのはその直後。前半19分、左サイドを持ち上がった佐々木がコーナーキックを獲得すると、齋藤和歩のキックに、ファーサイドで構えていた大沼歩加がヘディングで合わせる。大沼の2試合連続弾で1点差とすると、それから1分も経たぬうちに鯨井葉月がうまく抜け出して同点ゴールを叩き込む。
さらに前半28分には中盤で西田ゆうこのパスを受けた根岸がハーフウェイライン付近でルックアップ。「キーパーが少し出ているのが見えた」という根岸が思い切って右足を振り抜くと、ボールはキーパーの頭上を越えてゴールに突き刺さり、ついに埼玉県選抜が2点のビハインドを跳ね返して逆転に成功する。
「とにかく勝負にこだわった」(掘監督)という後半は、終盤にかけて体力的に厳しい中で攻め込まれる場面もあったが、守備陣を中心に全員が身体を投げ出してブロック。最後まで集中力を切らさなかった埼玉県選抜が、逆転で選手権覇者・十文字を下し、埼玉国際サッカーフェスティバル初代女王の座についた。
「今日は本当に選手が頑張っただけ。(0ー2から)気持ちを盛り返してよく逆転まで持っていってくれたなと思う」と掘監督。
主将としてチームをけん引した佐々木は「第1回の国際ユース大会で優勝できたことは本当に嬉しい。キャプテンもやらせてもらって、すごく良い経験になったのでこれからに活かしていきたい」と優勝を喜んだ。
尚、2試合連続ゴールの大沼がU-18女子最優秀選手に選ばれた。
試合結果
埼玉県選抜 3-2 十文字
3(前半)2
0(後半)0