第1回埼玉国際サッカーフェスティバル U-16男子準決勝 埼玉選抜A vs 矢板中央

埼玉国際サッカーフェスティバル2日目。戸田惣右衛門公園サッカー場ではU-16男子の準決勝が開催。埼玉県選抜チームAは矢板中央高校(栃木)との戦いに臨んだが、PK戦の末に破れ、惜しくも決勝進出とはならなかった。

開始直後こそ相手のプレスの早さに驚いた部分もあり、前半3分、6分と立て続けにピンチを迎えたが、徐々にそのスピードにも慣れ始めると、うまくボールを動かしながらトップの唐牛七海、10番の渋屋航平がチャンスを作っていく。

「矢板中央が高い位置からプレスをかけてくることは情報として得ていた。相手の守備にはまらないようにうまくボールを動かしながら、逆に相手を走らせて体力を奪いたいという意図があった」と埼玉選抜A・田渕常夫監督。

前半19分にはPKを獲得。これは矢板中央GK安西駿のセーブに遭い先制点とはならなかったが、その後もチームの持ち味であるボールポゼッションを武器に、相手チームの体力の消耗を誘いながら「自分たちのペースでできた」(関根浩平主将)。スコアこそ0ー0だったが、ほぼ狙い通りの形で前半を終える。

後半も後方からビルドアップしながら、さらに相手を自陣に押し込んでいく。そんな中、12分に再びエリア内で倒されPKの場面を迎える。しかしこのチャンスも決めきることができなかった。GKの動き出しが早かったという主審の判断で蹴り直しとなった2本目もセーブされ、自ら得点機を手放してしまう。

その後も相手を押し込みながらチャンスを作るが、アタッキングサードや最後のシュートの精度で苦しみなかなかゴールは生まれず。後半25分には古川勇輝、佐藤公人、大阪悠力のコンビネーションからゴールを狙っていくも、シュートはクロスバーの上に。これにはシュートを打った大阪も頭を抱えた。

結局80分を過ぎてもスコアは動かず、規定により勝負はPK戦に突入。先攻の埼玉選抜Aは3人目のキッカーが失敗、5人全員が決めた矢板中央に破れた。ボールを握っていただけに「かなり悔しい」(関根)敗戦となった。

今大会では1回戦、準決勝と失点「0」に抑えたが、得点は2試合を通じて「1」と寂しい結果に(翌日の3位決定戦は1ー0で勝利、3試合通算2得点、0失点)。キャプテンの関根も決定力の部分を課題に挙げた。

とはいえボール運びに関しては「85点から90点をあげてもいい」と指揮官が語るようにポテンシャルは高い。今大会では選抜として急造チームの中で、ここまでコンビネーションを揃えてきたのは彼らの実力ゆえだろう。

今後の成長が楽しみな世代だ。

試合結果

埼玉選抜A 0(4PK5)0 矢板中央

0(前半)0
0(後半)0
0(延前)0
0(延後)0
4(PK)5