平成30年度 関東高等学校サッカー大会 東海大甲府 vs 立教新座

関東大会1回戦。埼玉県第2代表の立教新座高校は東海大甲府高校(山梨)に1ー2で敗れた。2点を追う後半、FW渡邉佑が1点を返したが、反撃及ばず初戦で姿を消すこととなった。

しっかりと丁寧に試合を作る東海大甲府に対し、前線からプレスをかけていった立教新座。序盤はその形が嵌りいくつかのチャンスを迎える。前半10分にMF新谷圭太のサイドチェンジから渡邉が切り返してシュート、19分にはFW稲垣輝一のフリーキックをDF竹内滉貴がヘディングで折り返し再び渡邉が狙っていったが、いずれも相手に防がれてゴールとはならない。

その後も稲垣を起点に攻撃を展開した立教新座。しかしチャンスを決めきれないでいると、前半アディショナルタイムに与えたコーナーキックからファーサイドで合わされて先制点を許してしまう。直後に前半終了のホイッスル。優勢に試合を進めながらまさかのビハインドで折り返すと、後半13分には右サイドからのクロスをダイレクトで決められ2失点目を喫した。

2点のビハインドを背負った立教新座は直後に稲垣が抜け出してループシュートを狙うも相手キーパーに防がれてゴールならず。さらに後半20分過ぎには本来はフォワードだが、怪我のDF清水昭希に代わって予選準決勝からセンターバックに入っている南口周矢をトップに移して1点を狙いにいく。28分にはロングスローからニアで南口が競ると後半途中出場のMF庭田直弥が混戦の中から狙ったが、これもキーパーに枠外に弾かれてタッチラインを割った。

それでも立教新座は後半31分、右サイドバックの小堀慶和のクロスは一度は守備に弾かれたが、「うまく自分のところに溢れてきた。前半2本外していたので3本目は本当にダメだと思っていた。ふかさないように抑えめで打ちました」という渡邉が右足で決めて1点を返す。

さらに2点目を狙って猛攻を仕掛けるがこの日はゴールが遠く。アディショナルタイムには稲垣のクロスが抜けたボールに渡邉が飛び込んだが、キーパーの好守に阻まれた。シュート数、決定機ともに相手を上回ったが反撃及ばず、現校名初の本大会は初戦敗退に終わった。

稲垣や渡邉、新谷、庭田ら足元で勝負できるタレントが揃う今年のチーム。この試合でも個々では高い能力を見せたが、なかなかチームとしてという意味では崩すことはできなかった。

前田和伸監督は「個人の力が組み合ったらいいチームになるんですけど、組織としてのまとまり、チームで狙いを持って攻撃をする、狙いを持って守備をするというところはまだできていない。そこができていかないと今回はまぐれで突破しただけという評価になってしまう。チームとして、11人の力をグラウンドの中でどう表現できるかが課題」とし、主将の稲垣も「組織的な守備をしてくる相手に対してチームとして崩しきれなかった」ことが反省点だとした。

「チームとして」というのがひとつ、インターハイ予選に向けたキーワードになりそうだ。

2年生アタッカーに芽生えたゴールへの渇望 渡邉「本当に得点が欲しい。そこだけ」

「前半で決められるところがあった中で決められなかった。自分が決めていれば勝てた。本当に悔しいです……」。1ゴールの2年生アタッカーは試合後、そう絞り出すように語った。

この日は得点シーンを含む4本のシュート。4本目はキーパーの好守を称えるしかないが、それでもやはり前半の2本は決められたと悔やんだ。「県予選も全部1点差。大差で勝てる試合とかはひとつもないと思っている。やっぱり本当に1本のチャンスを決めきらないとこの先は勝てない。そこは本当に自分が勝たせるくらいの気持ちでやっていきたいと思っています」。

予選時は「あまりゴールを取る感じの選手じゃない。自分的にはゴールというより逆に出し手」と話していた渡邉。「最初は点を取ることじゃないと思っていたんですけどね」。それでもいまは「本当に得点が欲しい。そこだけですね」とゴールへの渇望が芽生え始めたようだ。

「インターハイまであと2週間しかない(3回戦から登場)。この悔しい気持ちを忘れないでインターハイで借りを返せればと思います」。今度は自らのゴールでチームを勝利に導く。

石黒登(取材・文)

試合結果

東海大甲府 2-1 立教新座

1(前半)0
1(後半)1