[新人戦]注目のS1対決は武蔵越生が4発快勝で西部準決勝へ!昨季課題の守備でも細田学園を零封し完勝
令和6年度埼玉県高校サッカー新人大会の支部予選会準々決勝が26日に行われ、西部支部では武蔵越生と細田学園が対戦。4-0で武蔵越生が勝利し、準決勝&関東大会予選進出を決めた。
注目のS1対決は武蔵越生が終始圧倒する形に。スコア上でも4-0と突き放し完勝を収めた。
前半4分、左SBの松本月偉(1年)のクロスから「ファーストタッチがうまくいった」というMF中嶋修斗(2年)主将がサイドネットに落ち着いて突き刺して先制。さらに7分にはロングスローの跳ね返りをDF吉野大輝(2年)が右足ダイレクトで蹴り込んで早々に2点を奪った。
その後も武蔵越生はボールの出所に圧をかけながら相手に自由なビルドアップを許さずに分断。攻撃面では186cmの長身FW森一馬(2年)が空中戦や1対1で存在感を放ち、10番のMF眞崎瀧星(2年)や中嶋が絡むアタックで次々とゴールに迫る。42分にはサイドの攻防を制した森が左サイドを抉ってマイナスのクロスを送り、これを眞崎がしっかりと沈めて3-0とした。
「相手の一番キックがうまい選手だったり、身長が高い選手、ヘディングがうまい選手に対してどうアプローチしていくのかっていうのをハーフタイムで話して改善して行いました」(中嶋)という後半も守備面でほころびを作らず、継続してアタック。26分には森のポストプレーからMF飯塚蒼大(2年)と繋ぎ、最後はMF新井奏太(1年)がネットに流し込んでダメを押した。
細田学園は昨年の国スポにも埼玉県選抜の一員として参加した10番のMF三上蓮恩(2年)が選手権予選から続く故障でベンチ外に。後半はディフェンスラインから組み立てながら打開を試みようとしたが、相手のプレスを前に縦パスがズレることも多かった。終了間際には途中出場のFW南舘洸太(2年)のドリブルシュートがクロスバーを強襲したが、無得点に終わった。
注目の一戦を制した武蔵越生・井上精二監督は「ここが本当に山場だと思っていた。同じS1ですし、結構募集の面でも被ることが多いので、そういう部分では自分の中では負けられないなっていう気持ちはあったので、本当に結果としてこういう結果になったのは良かった」と語った。
武蔵越生は昨年、S1リーグ4位の得点力(29得点)があった中で失点数はリーグワーストの39。クリーンシートはわずかに2試合と守備面でなかなか勝ち点を積み上げることができなかった。
「去年勝ち点を積み上げられなかった教訓として、今年はやっぱりどんなゲームでも失点0でっていうところは常に選手たちには言っている」(井上監督)という今年は4-4-2にシステムも変更し、守備面も安定。先の選手権では市立浦和に前半2得点しながらも後半に連続失点し、PK戦で敗れた中でこの日も似たようなスタートになったが、後半も受け身にならず戦い抜いた。
「4-0無失点で勝てたっていうのは、本当に自分でもすごい良い収穫だと思っていて、この勢いのまま来週の土曜日、まず準決勝をしっかりと勝って、決勝に進んで県大会に行けるように、またこの1週間でチーム全員で頑張りたいと思います」と中嶋。支部優勝に向け、ひとつ大きな山場となった細田学園戦を制し、次は準決勝で朝霞に勝って2年ぶりの新人戦県大会を決める。
石黒登(取材・文)
試合結果
細田学園 0-4 武蔵越生
0(前半)3
0(後半)1