[新人戦]熊谷西が3年ぶりの関東予選切符! ハードワーク&攻守の切り替え徹底し北部4強

令和6年度埼玉県高校サッカー新人大会の支部予選会3回戦が25日に行われ、北部支部では熊谷西と本庄東が対戦。3-1で熊谷西が勝利し、準決勝進出&4月の関東大会予選進出を決めた。

「風もあって相手が蹴ってくるのも想定できた。前はあまり蹴らせないように、後ろは蹴られたボールの競り合いと、セカンドボールの回収の部分で細かく話しました」(熊谷西・渋澤主将)

熊谷西は全体で声を掛け合いながらハードワークを徹底。守備からリズムを作ると、前半21分、DF清史琉(2年)のフリーキックからFW後藤駿太(2年)がバックヘッドで沈め先制した。

さらに30分には、左MF新井貫太(1年)のクロスから再びゴール前に入ったのは後藤だった。一度目のシュートはキーパーに防がれたが、「キーパーがこぼす前提で走り込んでいたので、その意識が良かったかなと思います」。こぼれ球に再び右足で押し込んでこの日2ゴール目とした。

一方、本庄東も10番のFW塚田絢介(2年)が確実にボールを収めながら配球や決定的な仕事。34分のカットインシュートは惜しくも枠上に外れたが36分、左サイドのMF小林大優斗(1年)からのパスをエリア内で収めると、相手DFを背負いながら鋭く反転し、右足でゲットした。

1点差と迫られた熊谷西だったが、後半5分、10番MF渋澤颯人(2年)主将が左に展開すると、新井は「今日はシュートを打つっていう意識をして、しっかり遠くからでも狙っていた」とひとつ内側に持ち込み、右足を鋭くスイング。風にも乗ったボールがゴールに吸い込まれた。

2回戦はなかなか良いプレーができず。指揮官に「気持ちを切り替えて頑張ります」と話していたという中で1ゴール1アシストを決めた1年生SHを野本桂佑監督もこの日のキーに推した。

その後も熊谷西は切り替えの早い守備で相手に自由な攻撃を許さず。「そこがまずチームの強みだと思っているので。そこは絶対に負けないようにしようっていうことはみんなで意思統一して、やっぱりオフェンスからディフェンスへの切り替えの強みを生かして戦っていこうっていうことは話していました」と渋澤主将もいうように最後まで集中を切らさず、3-1で勝利した。

関東予選切符は野本監督体制初年度だった2022年以来、3年ぶり。指揮官は「本当に選手たちの成長っていう意味でも関東をものにできたのはでかい。4月からもトーナメントをひとつ経験してインターハイに臨めるのは大きい」と話す。また、野本監督就任後、本庄東とは1勝1敗1分だったこともあり、渋澤主将は「自分たちが勝ち越そうっていう勢いもあった」と明かした。

準決勝の相手は成徳深谷に決まった。前回は正智深谷と当たるはずだった中で新型コロナ感染者が出たことから不戦敗。また、成徳深谷出身の野本監督にとっても、前任の深谷時代も含めて初の対戦で「楽しみですし、チャレンジしたい」と語る。新井は「めっちゃ強いのはわかっているんですけど、怖じけずに、しっかりチャレンジしてガツガツいきたい」と意気込みを語った。

石黒登(取材・文)

試合結果

熊谷西 3-1 本庄東
2(前半)1
1(後半)0