埼玉栄が“昨冬”敗れた狭山ヶ丘にリベンジ! 主役になったのは途中出場の2年生FW
13日、関東高校サッカー大会埼玉県予選1回戦が行われ、埼玉栄は2-0で狭山ヶ丘を下した。
埼玉栄は昨年の選手権予選で狭山ヶ丘に敗退。今年2年生ながら新主将を務めるDF櫻井悠琉も「みんな気合いも、気持ちも入っていると思います」と先週のS2リーグ後に話していたが、後半に流れをグッと引き寄せて見事リベンジ達成。滝井友和監督も「選手も気持ちが入っていた。自分たちのペースになるまで時間がかかりましたけど、落ち着いてやれたのかな」と振り返った。
前半ゴールに迫ったのは狭山ヶ丘の方。シンプルな配球から相手陣地に攻め込むと27分、リスタートからFW中山琥太郎(2年)が放ったシュートがわずかにゴール右に。40分には10番のMF河又達也(3年)が右サイドで仕掛けてクロス。これをエリア中央で収めたMF竹内脩二(2年)が決定機を迎えたが、ここは埼玉栄GK 相澤恵太(3年)がファインセーブで防いだ。
埼玉栄は前半、相手のサッカーに合わせてしまい、苦戦。「まだまだ自信がないのか、怖がっているのか。テクニックのところをもっと磨いていかないとというところと、焦らずにもっと大人のサッカーをしていかないといけないかなと」。それでも前回は0-1での折り返しだった中で櫻井を中心にゼロで凌ぐと、後半は「相手も攻守分業みたいな感じになってきたので、中盤で数的優位ができるし、そこで慌てないで優位に進めるっていうのはうちのプランとしてはあって、冷静にやっていたのかなと思います」というように落ち着いて自分たちのペースに持っていく。
前半はシュート3本に終わっていた中で後半はどんどん打っていくことを共有すると6分、途中出場のFW西嶋心汰(2年)がエリア外から積極的にシュート。ディフェンスに当たりコースが変わったボールはキーパーの上を越えてクロスバーを叩いたが、その跳ね返りをリーグ開幕戦でも2ゴールを挙げた10番のMF落合理琥(3年)が出足早く詰めて埼玉栄が先制した。
さらに10分には相手のバックパスを西嶋がカット。先週の春日部東戦で公式戦に初出場した2年生FWは「今日はスタメンじゃなかったですけど、自分が出たら点を決めようという目標があった。背後にこぼれたボールを決めるっていうのがひとつ狙いだった」。最後は前に出たキーパーとの1対1を制し冷静に流し込むなど、この日は途中出場から2得点に絡む活躍を見せた。
埼玉栄はその後もMF嶋家礼人(3年)ら、中盤の3枚がセカンドボールを回収しながらコントロール。攻撃面ではMF小谷野珠羽(3年)がこの日も鋭い仕掛けを見せた。また、中盤以降は積極的にメンバーチェンジしながらMF田向琉偉(2年)らが前線からプレスをかけるなどペースは落とさず。そのまま2-0で勝利した埼玉栄が選手権のリベンジを果たす形となった。
石黒登(取材・文)
試合結果
狭山ヶ丘 0-2 埼玉栄
0(前半)0
0(後半)2