埼玉栄、後半4発で春日部東に快勝! ユニフォームも心機一転、2年前の先輩超えを目指す

7日、高円宮杯U-18サッカーリーグ2024埼玉2部リーグ(S2リーグ)第1節が行われ、埼玉栄と春日部東の一戦は10番MF落合理琥(3年)の2得点などで埼玉栄が5-1で勝利した。

埼玉栄は27分、MF小谷野珠羽(3年)の縦突破からマイナスのクロスを後ろからフリースペースに走り込んだ落合が決めて先制したが、前半はなかなか自分たちの戦いができなかった。

春日部東はFW宮井統路(3年)をターゲットに縦に速いサッカーを展開。それに対し埼玉栄は「蹴ってくる相手に対して、跳ね返しきれなかったり、セカンドを拾いきれない部分もあった」(櫻井主将)。それでも後半はボールを保持する時間を増やしながらゲームをコントロールする。

3分には途中出場した左SB片桐盛(2年)のクロスをニアでFW西嶋心汰(2年)がスルー。「結構そこ(クロスからの形)は意識していて、自分の入り方だったり、相手の背後とか、消える感じで入るとかは意識しています」と話す落合がダイレクトで決めてこの日2点目とした。

春日部東も10分、セットプレーから途中出場の10番MF越沼昂大(3年)が右足のボレーで1点を返したが、ゲームの進行とともに運動量の落ちた春日部東に対し、埼玉栄は主導権を持ってプレー。また、その中でドリブラーの小谷野が右サイドから仕掛けてチャンスを作っていた。

33分、味方のシュートのこぼれをMF髙橋亮太(3年)がヘディングでプッシュして追加点とすると、38分には中盤でボールを持った小谷野がドリブルで長い距離を運びクロス。これをMF田向琉偉(2年)が決めるなど、途中出場組も結果でアピール。47分には落合とのパス交換でエリア内に抜け出したMF嶋家礼人(3年)がダメ押しとなる5点目を決めてゲームを締めた。

滝井友和監督は「相手が放り込んでくる中で失うことが多かったんですけど、後半は少しリズムを掴めてやれたので、来週の関東予選に向けては良いゲームだったかなと思います」と話した。

滝井監督体制3年目となる今年は「いろいろな意味でまた一歩上を見よう」という意味合いも込めてトップチームのユニフォームをプーマに替えるなど心機一転。初となった大阪遠征ではテクニックのあるチームの多い当地のチームに学びながらフェスティバルで優勝という結果も残した。一方で「(縦に速いサッカーも多い)埼玉でどう結果を残していかなきゃいけないのかっていうところは選手が今日の初戦で気づいてくれれば。そういうサッカーにしっかりと対応して、自分たちのサッカーにどう持ち込めるかというところは重要になってくると思う」と話す。

埼玉栄は2年前の選手権予選で12年ぶりの4強入り。それを1年生の時に見た今年の代も昨年からの経験者が多く楽しみな代だ。その中で主将は2年生のDF櫻井悠琉が務める。櫻井は「2年前のチームを超すのが自分たちの最低ライン。この難しい埼玉県を突破して全国に出場するのが目標。関東予選でもしっかりタイトルを取って本戦に出場したい」と意気込みを語った。

関東予選初戦は昨年の選手権予選3回戦で敗れた狭山ヶ丘が相手。「みんな気合いも、気持ちも入っていると思います」(櫻井)と話す、勝たなければいけない相手にリベンジして勢いに乗る。

石黒登(取材・文)

試合結果

春日部東 1-5 埼玉栄
0(前半)1
1(後半)4