昨年は3大会で3位の南稜 公立の雄はポゼッション&「若者らしさ」で目標にチャレンジ!
令和5年度埼玉県高校女子サッカー新人大会1回戦の延期分2試合が16日にSFAフットボールセンターで行われ、南稜は8-0で本庄に勝利した。2回戦では浦和第一女子と対戦する。
14日に行われるはずの試合は積雪のため延期に。再設定されたこの日も朝から強風が吹き荒れ、セットしたボールが止まらない難コンディションだったが、風上に立った前半に強さを見せた。
2分、1年生10番の FW高橋咲来夢のアシストからMF岡田麻里(1年)が決めて先制すると、8分には右サイドで細かく繋いで崩し、最後は岡田が仕留めて早々に2-0としてみせる。
その後も相手のクリアを許さず、素早く囲い込んで奪い、連続して攻撃。12分にMF榎本莉里(2年)が、15分に壁パスで侵入したMF関口愛果(2年)が左足で決めた。26分にはMF岡山絵子(1年)のクロスからMF庄野歩乃果(1年)が流し込むなどボランチも得点に絡んだ。
27分には高橋が相手キーパーとの1対1を沈め、31分にはDF高木莉乃(2年)主将が直接フリーキックを叩きこんだ。34分にはDF伊藤桃帆(1年)のフィードから高橋が抜け出して左足で決めるなど、前半だけで8得点。小椋大監督は「試合の立ち上がりは得点しなきゃいけないっていうのをちゃんとみんなでフォーカスして、良い形で点が取れたと思います」と振り返る。
一方で後半も前半同様に押し込んで進めながらも追加点が奪えず。「やっぱり向こうの守備ブロックが最適化されてくるので、それを超えるパススピードとかアイデアがないと。まさにこの前の日本対ベトナムのように、やっぱりどうしてもポゼッションサッカーにディフェンスが最適化していく中で、それを超えるクオリティをどう出させるかというのはチームの課題」と話した。
1年生ながら新10番と攻撃の全権を任される高橋は2ゴールに加え、ほとんどすべてのゴールに絡んだ。「最初全然決められなくてちょっと焦ったんですけど、それでもアシストとかがいっぱいできたので良かった」。最初は自分が打つことを意識していたというが、無理だと判断した際にすぐに切り替えられるようにパスコースを考えてプレーし、前半のアタックを牽引した。
昨年は新人戦、高校総体、選手権であと一歩決勝進出には届かず、3位に。小椋監督は「昌平さん、徳栄さんの背中を見て、すごいな、強いなじゃなく、違う形で勝てるように、そこはチームもみんな描いていると思います。そういう難しい課題にチャレンジするっていうのが、いまのZ世代の子たちも含めて、いろいろなことを諦めがちというか、合理化ばかりしてしまうところがあるので、そうじゃなくて目標をバンって掲げてチャレンジしようぜと。もう1回高校生らしさ、若者らしさっていうのを出していけたら」というようにチーム一丸となって目標に向かう。
石黒登(取材・文)
試合結果
南稜 8-0 本庄
8(前半)0
0(後半)0