2次T進出で上がった視線 草加はすべての大会で「県大会」掲げ、今支部も4強以上狙う!

令和5年度高校サッカー新人大会が13日に一斉に開幕した。東部支部でも1回戦が行われ、草加が5-0で久喜工業を下した。草加は続く2回戦も春日部共栄に勝利しベスト8に進出した。

初戦特有の固さからか、立ち上がりはパスミスやトラップミスも見られた草加だが、攻守の切り替えやボールの奪い返しの部分などを徹底し、マイボールの時間を増やしてリズムを掴んだ。

MF野口遥斗(2年)の配球や「最近三笘選手のドリブルを見ていて。左利きなんですけど、右足でボールを持つようにして、どっちにでも行けるようにして、相手を動かすっていうのを意識しています」という10番の左SH細井春輝(2年)が果敢なドリブル突破で攻撃をリードした。

前半10分、細井が抜け出し、クロスをMF中川奨健(2年)が決めて先制した。その後も細井の突破から中川が迫るシーンを作り、15分には野口のキックから中川が抜け出し右足で沈めた。

21分にはゴール前の混戦をMF 丸山海渡(2年)が左足で豪快に叩き込み3点目。終盤にも38分にオウンゴールで、39分にFW檜山侑也(2年)が加点するなど前半だけで5得点を奪った。

一方、久喜工業も後半に入りペースアップする。左SH渋谷翔(1年)がドリブルで侵入を図り、チャンスメイク。26分、渋谷のカットインからDF祐川日向(1年)が決定機を迎え、32分には連続したコーナーキックからDF大熊空音(1年)、DF木村純(1年)がゴールに迫った。

草加は後半、連戦に備え、野口や細井を下げた中でなかなかスピードアップすることができず。DF星野敦輝(2年)主将は「前半は良かったと思うんですけど、やっぱり後半、人が変わったタイミングでなかなか決定機を決めきれないところがあったのでそこは課題が残った」と話す。

2得点の中川も「ゴールもアシストもできたので攻撃面ではチームのために動けたかなと思うんですけど、守備が課題になった」と相手に圧力をかける守備ができなかったことを悔やんだ。

草加は昨年、大森健司監督体制4年目で初の選手権2次トーナメント進出。1回戦で大宮南に敗れたが、大きな経験値を積んだ。星野は「1年の時は2次予選に上がれなくて、県大会っていう目標が遠く感じている部分はあったと思うんですけど、出ることによって自分たちも行けるっていうことがわかったので、どんどん上に行こうみたいなものは出てきたと思います」と語る。

昨年は3年生が少なかったこともあり、スタメンの多くがその経験値を持っている代。細井は「まずは県大会出場をマストにしたい」とし、星野は「リーグ戦はやっぱり東部1部昇格。2年前も去年も惜しいところで昇格を逃しているので今年こそは上げるっていうのと、インターハイ、選手権でともに県大会に出ること。今大会もベスト4以上はいきたい」。また、中川は「県大会出場だけでなく、そこで勝つっていうのを目標に頑張っていきたい」と意気込みを語った。

石黒登(取材・文)

試合結果

久喜工業 0-5 草加
0(前半)5
0(後半)0