花咲徳栄が5発で8強入り!引いて守る相手にも正木&井上が積極ミドルなどで2発ずつ
令和5年度高校女子サッカー選手権大会の3回戦が9月2日にSFAフットボールセンターほかで行われ、前回覇者の花咲徳栄は正智深谷と対戦し5-0で勝利して、ベスト8に進出した。
引いて守る相手に対しても後半に2列目が躍動し、5発快勝。花咲徳栄は立ち上がりから10番のCF工藤千愛(3年)やMF井上らら(2年)を起点にサイド攻撃から相手ゴールに迫った。
その中で前半14分、工藤の右コーナーキックからCB橋本琴音(3年)がヘディングで決めて先制。クーリングブレイク明けの21分には左SBの土肥七々莉(1年)のアーリークロスをエリア手前で収めたMF正木佑奈(3年)が右足を振り抜いて豪快に突き刺し、2-0とした。
花咲徳栄は幸先良く2ゴールを奪ったが、その後はリトリートして守る相手に追加点を奪えない時間が続いた。正智深谷は4-4-1-1の布陣で自陣にブロックを作り粘り強く守備。花咲徳栄の特徴のひとつであるサイドアタックには対面のサイドバックが必死に食らいついていた。
花咲徳栄は攻め込みながらもゴールを奪えず。それでもこの閉塞を破ったのが2列目の躍動だ。
「いつも通りのプレーができない中で、でもできる限りのことをしようと思ってやりました」。トップ下の井上は得意のドリブルによる侵入ができない中で、相手を引きつけてのスペースへのパスや遠目からのシュートを狙っていたという。後半31分に土肥のクロスに中に走り込んでヘディングで決めると、32分にはやや距離のある位置から振り抜き、ゲットした。
終了間際にも「今大会は中途半端で終わらないように、とにかく思いっきりシュートを打とうと思っている」という右SHの正木が右足でニア上にズドンと突き刺し、この日2点目とした。学校総体では2-0というスコアだった中で、後半も2列目がゴールを重ねて5-0と快勝した。
今年も昨年同様ダブル主将体制で、1年生の頃から試合出場している橋本と正木が務める。正木は「結果だけじゃなくて、内容にもしっかりこだわっていきたい。最高学年ですし、キャプテンなので、下の学年も同級生も引っ張れるように、プレーでも、声かけでも引っ張れるようにしていきたい」と話す。県内3冠はもちろん、関東を通過して全国に行くために内容にもこだわる。
石黒登(取材・文)
試合結果
花咲徳栄 5-0 正智深谷
2(前半)0
3(後半)0