浦和西が「狙い通り」の試合運びで完勝!県大会出場をかけ準決勝で武南と対戦「やっつけなきゃいけない。浦和の学校の意地見せたい」
令和4年度高校サッカー新人大会・3回戦。右下の山では浦和西が5-0で伊奈学園を下した。
直前に行われた浦和南対市立浦和の緊張感も残る中、浦和西が終始ゲームをコントロールした。
前半2分、CB山之内駿太(2年)のフィードに右SBの町田楓(2年)が飛び出して幸先良く先制。さらに引水前の20分にはFW高原寛太(2年)が左サイドを深くえぐり、クロスがこぼれたところをキャプテンの右SH田村創(2年)がきっちりと詰めて、20分間で2-0とした。
浦和西はその後も高原や昨年からの主力である左SHの塙翔太(2年)がサイドの深いところまで侵入してチャンスメイク。「ポケットの侵入というのはもうずっとテーマでやっている。やっぱり点が入るのって、ここ(ゴールエリア内)じゃないですか。それはもう生徒たちの頭に入っているから、あそこで簡単に外からクロスを上げないで、うちはやっぱりポケットにも侵入していく。それは徹底できているんじゃないかなと思う」と市原雄心監督はその狙いについて話す。
前半はさらなる追加点は生まれなかったが、折り返した後半も押し込んで進め、13分には高原がエリア内で倒されてPKを獲得。これを自らゴール左隅に沈めて、リードを3点に広げた。
伊奈学園は20分過ぎにMF岡野凌汰(2年)が起点となり、MF川﨑悠真(2年)が抜け出してゴールに迫ったが、浦和西GK鈴岡慧司(2年)が判断良く前に出て、得点は許さなかった。
浦和西は終盤、途中出場のFW菊地大吾(2年)、FW津吹祐宇(2年)にもゴールが生まれ、5-0と完勝。指揮官も「狙った通りの試合運びだったかなと思う」と一定の評価を与えていた。
自由な校風を掲げる浦和西は、今年も攻撃で特徴を持った選手が多く、この試合では高原が得意のドリブルで存在感を発揮。「相手と正対した時にフェイントを入れたり、相手の重心を見てドリブルしたりというのが自分の武器」と話すドリブラーはこの日2ゴールに絡む活躍だった。市原監督は「この先、ひたすら守備をしなきゃいけないようなゲームもあると思うんですけど、そういう試合になっても勝てるように、点を取れる術を、そこだけは作っておきたい」と話す。
準々決勝の浦和戦は1点を争う展開となった中で2-1で勝利し、まずは関東予選出場を確定させた。新人戦県大会をかけた準決勝の相手は武南だ。「この新人の支部は2位以内を目標にやってきた。県大会に出ること=武南に勝つこと。どのくらいできるかじゃなく、やっつけなきゃいけない。浦和の学校としての意地も見せながら頑張りたい」(監督)と意気込みを語っていた。
石黒登(取材・文)
試合結果
伊奈学園 0-5 浦和西
0(前半)2
0(後半)3