エース眞島が2発の本庄第一が決勝進出! 細部にこだわり、平成28年以来となる2冠狙う

令和4年度高校女子サッカー選手権大会・準決勝が19日に行われ、総体予選覇者の本庄第一は5-2で川口市立を下し、決勝進出を決めた。この結果、本庄第一は全国大会に繋がる「関東高校女子サッカー選手権大会」への出場が決定、川口市立は「関東高校女子サッカー秋季大会」に回ることとなった。本庄第一は県内2冠をかけ、25日の決勝で前年女王・花咲徳栄と対戦する。

本庄第一は前半14分、MF眞島紗衣(3年)の左CKからファーサイドに構えたCB石島美咲(3年)がヘディングで叩きつけて先制した。その後も眞島のカットインからFW常見梨乃(3年)が落とし、ボランチの松野尾沙斗(3年)が狙っていくなど、連続してゴール前に迫った。

一方、先制点を許した川口市立も全員が共通認識を持ってボールホルダーにチャレンジ。まず1人目が身体を当て、そこで奪えなくても2枚目、3枚目が詰めてボールを回収。最終ラインでは廣井李紅(3年)、石丸知愛(1年)のCBコンビが身体を張ってゴールを守る。するとこの時間を凌いだ川口市立は35分、FW飴谷万葉(3年)が収めたボールを受けたMFエドワード怜菜(2年)がドリブルでエリア内に侵入し、右足で流し込んで同点に追いつき前半を終えた。

HTからは豪雨の様相に。次の1点がカギを握る中で本庄第一は後半6分、MF小池樹里(1年)のアシストから常見が決めると、守備ではGK福田莉々(3年)が相手選手との1対1を冷静にストップ。すると直後の12分、前半途中から右SHに入った石坂優李(2年)のクロスがスリッピーなピッチで伸びて、これを受けた眞島が落ち着いて沈めてリードを広げた。さらに眞島は30分、中盤でフリーで受けると40m強のロングシュートをネットに突き刺し、会場を沸かせた。

川口市立は38分、MF小磯遥香(1年)が左サイドを抜け出し、そのまま左足で綺麗な放物線を描くシュートで1点を返したが、本庄第一は終了間際にCKから石島がこの日2点目となるヘディング弾を決めて勝負あり。5-2で勝利した本庄第一が2大会連続の決勝進出を決めた。

総体予選との県内2冠に向け、王手をかけた本庄第一だが、川合拓郎監督は「押し込めている時間帯で追加点が欲しかった。あとは2失点ともそうなんですけど、もう一歩寄せなければいけないところで寄せ切れていなかったのは修正しないといけないところ。これまでもずっとできていなかったわけではないと思うんですけど、やっぱりこのくらいまで勝ち上がってくると、できていなかったらやられてしまう。そこはもう一回締めてやらせないといけない」。石島も「得点を取って勝ってはいるんですけど、守備に関してはまだ甘さがある」と反省の弁を口にした。

決勝に向け、4戦8発のエース眞島は「簡単な試合にはならないと思いますし、最後の最後までボールに食らいつくとか、身体を張るとか、そういうことをすれば自然と自分たちに勝機が来ると思う。ひとりひとり諦めずにやっていきたい」とした。チームとしては平成28年度以来となる県内タイトル2冠へ――。本庄第一は試合の細部にこだわり、その偉業にチャレンジする。

石黒登(取材・文)

試合結果

本庄第一 5-2 川口市立
1(前半)1
4(後半)1