上尾サッカークラブ
アゲオ サッカークラブ
活動拠点 | 県立上尾橘高校、上尾市立太平中学校等 |
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練習日 | 火曜日・木曜日・土曜日・日曜日(小学生は水曜日、土曜日、日曜日) 平日・18:30〜20:00、休日・グラウンドの空き状況により午前or午後で2時間程度 |
HPアドレス | https://www.ageosc.net/ |
『サッカーを通して地域の子供たちの成長に関わるクラブ』をコンセプトに、1994年3月に産声をあげた上尾サッカークラブ。同年8月に1期生が日本クラブジュニアユースサッカー選手権に埼玉県代表として初出場、その3年後の97年には同大会で2度目の全国大会出場を果たしています。
97年の主将はモンテディオ山形などでプレーし、現在はスカパー!で解説を務める越智隼人さんでした。その他、大宮東高校卒業後、ドイツ、日本、最後はタイと世界のクラブを渡り歩いた鈴木伸貴さんなど、クラブとしてこれまでに4人のJリーガーを輩出。また、高校レベルでも、盛岡商業高校や香川西高校といった強豪校に選手を送り出しています。
現在、ジュニアユース、ジュニアともに約50名が在籍(社会人チームもあり)。基本的には自転車で通える範囲の子供たちが集まっているといいます。ちなみに今年の高円宮杯全日本ユースサッカー選手権大会で14年ぶりの県大会出場を果たしたメンバーは、すべて上尾市の少年団出身だったそうで「さながら上尾のビルバオですかね(笑)」と高橋恭介代表。
そんな同クラブのテーマは『地域の子供たちの人間育成とサッカーレベルの向上』の両立。人間育成の部分では自ら学び、正しいと思うことを実行できること、仲間の心や規律を大切にすること、サッカーレベルの向上の部分ではそれぞれの持つ個性を育むこと、原則やセオリーを正確に実践する巧みさを表現できる集団になることを目指しているということです。
中でも大事にしているのが『仲間の心を思いやる』という部分。それが形となって表れたのが、県大会出場をかけた高円宮杯・代表決定トーナメント第1戦の秩父FC戦でした。
試合は0-0のまま延長戦にもつれ込む中、選手たちはベンチも含め自発的に円陣を組んだといいます。延長戦では交代で入った選手の活躍もあり2-0で勝利。その後「試合に出ている選手が出ていない選手の気持ちを背負えるようになった(高橋代表)」というチームは、さらなるまとまりを見せ、最終的に14年ぶりの県大会出場を勝ち取りました。
「仲間を思いやりながらも、自分の引き出しも増やしていく。仲間のためにできることと、自分のやりたいことのバランスをとれる選手を育てていきたい」と高橋代表。練習の中でも選手同士が笑顔でコミュニケーションを交わしている様子が印象的でした。
石黒登(取材・文)