第18回飯能サマーカップ決勝 聖望学園 vs 西武文理

第18回飯能サマーカップは2日から4日間の日程で開催。聖望学園高校会場で行われた5日の決勝は聖望学園高校と西武文理高校が対戦した。ともにインターハイ出場経験を持つ両校の一戦は4ー2で聖望学園が勝利し、真夏の地元フェスティバルを無敗で制した。

先制したのは西武文理だった。前半9分、セットプレーから試合を動かす。対する聖望学園は前半多くの時間でボールを握りながらも相手の守備を崩すことができず。フィニッシュのシーンでも攻め急ぐ場面が見られるなど、0ー1のビハインドで試合を折り返した。

それでも後半は落ち着きを取り戻した聖望学園が見事に修正。8分のキャプテン・河野陸のゴールで同点とすると、13分には右サイドの展開から稲葉玲来が詰めて一気に逆転する。32分にはセットプレーから岩松衛士が押し込んで3ー1に。38分の失点で一時は1点差と迫られるが、アディショナルタイムに河野がこの日2点目を決めて勝負を決めてみせた。

「選手権に向けてここからチームの厚みも出していかないといけない」と聖望学園・山本昌輝監督。今大会ではトップチームのメンバーに加えて、普段出場のない選手も積極的にスタメンや途中投入で起用して戦力の拡充を図る中で、常に主導権を握りながらプレーした。

昨年はインターハイで全国を経験。1回戦で徳島市立高校を下し「戦える」という確証を得た一方で、2回戦の鹿島学園高校戦では一時は勝ち越しながら攻守のギャップを突かれ後半ロスタイムに同点とされてPK負け。「勝負どころの厳しさ」も味わった。今年のチームには河野や糟谷雄介、2年生の竹間亮太など、全国を経験している選手が多く、「今日みたいな劣勢になっても立て直せるようになってきた。精神的にもそんなにはぶれなくなった」という。

19日からはリーグ戦の後期日程がスタートする。前期S2Bリーグでは5勝3分1敗の2位。「前半はもたもたした試合が多かった。きっちり勝ちきれるように準備したい」と山本監督。大会後の東北遠征を経て、20日に行われる西武台高校Bとの後期リーグ初戦に臨む。

また決勝後に開催された3位決定戦は所沢北高校とトリプレッタユースが激突。試合は前半12分に所沢北が先制するも、アディショナルタイムにトリプレッタが同点に持ち込む。後半は追いついたトリプレッタが勢いを持って攻めたが、80分では決着はつかず勝負の行方はPK戦に。2連続ストップとキーパーが奮闘した所沢北が4ー3で勝利し3位に入っている。

石黒登(取材・文)

最終結果

優勝:聖望学園高校
準優勝:西武文理高校
3位:所沢北高校
4位:トリプレッタユース

参加チーム

飯能南高校、入間向陽高校、所沢高校、鶴ヶ島清風高校、朝霞高校、所沢西高校、聖望学園高校、山村国際高校、越谷南高校、所沢北高校、川越高校、坂戸高校、杉戸高校、西武文理高校、和光国際高校、星野高校、早稲田大学本庄高校、滑川総合高校、富士見高校、坂戸西高校、飯能高校、日高高校、豊岡高校、伊勢崎商業高校、錦城高校、前橋東高校、北杜高校、駒場学園、西邑楽高校、韮崎工業高校、トリプレッタユース、駿台甲府高校