学校総合体育大会中学校の部 決勝 土合 vs 尾間木
平成29年度学校総合体育大会中学校の部の決勝は、さいたま市立土合中学校とさいたま市立尾間木中学校の対戦となり、尾間木中学校が延長戦の末、3-1で勝利して優勝を果たした。
「1年生大会、昨年の県大会、学総の市大会と決勝で土合に敗れてきて、今日の試合は選手たちが気持ちの入った試合を見せてくれた」と、ライバル土合との決勝戦を尾間木の清野大輔監督は感慨深く試合を振り返った。
序盤は、圧倒的な攻撃力で決勝まで勝ち上がってきた尾間木が主導権を握り、チャンスを作るが、先制点を決めたのは最初の決定機を決めた土合だった。6分、7番MF西城亜希生がボールを奪い、素早く前線にボールを入れると、9番FW和智慈英尊に収まり、前線に飛び出してきた14MF瀧島颯樹がゴールを決めた。堅い守備から縦に早いサッカーを展開する土合と、サイド攻撃から相手のゴールに迫る尾間木の展開となった。
土合が先制点を奪った後も、尾間木が主導権を握り続ける。4番DF水野輝希が再三、左サイドを駆け上がりチャンスメイク。18分には水野のクロスを9番FW武田朋也がヘディングで合わせるもシュートはゴールを外れた。
逆に土合も25分に、GKのポジションを見て、10番FW岡田滉士がロングシュートを放つもシュートはポストに当たり、惜しくもゴールならず。前半は1-0で土合がリードして終了した。
「ハーフタイムにみんなで声を掛けて、守備面やボールを持った時の動き方などを修正して、自分達のペースで試合をすることができた」と、尾間木の10番MF舩越嶺。後半もサイドを使った攻撃からチャンスを作る。そして8分、中央で得た間接FKを8番MF浅倉要が落とし、MF舩越が右隅に決めて同点とした。「市大会で同じ形で決められたので、リベンジができた」と舩越は笑顔をみせた。
「同点ゴールで我々のペースになるかと思ったけれども、土合が押し込んできたのはさすがだった」と、尾間木・清野監督が語るほど、土合もペースを握らせまいと勢いを強めるがゴールまでは届かなかった。
尾間木も幾度もチャンスを作りゴールを目指すが、土合の中央のディフェンスが固くゴールを決めることができなかった。土合は終了間際の29分にFW岡田がシュートを放つも尾間木のGK新井大介のセーブに遭い、決めきることができず、試合は1-1で終了して10分間の延長戦に突入した。
延長に入り、前半2分、土合の20番FW長森雄大が裏に抜け出してGKと1対1になるが、GK新井がスーパーセーブ。後半に入ると尾間木のペースとなり、7分、DF水野が右サイドから上げたクロスを8番浅倉がヘディングで決めて勝ち越し点を奪った。さらにアディショナルタイムにも尾間木がFW武田がドリブル突破からゴールを決めて、3-1と突き放して勝負を決めた。
尾間木・清野監督は「1年生から見てきた代」だけに喜びもひとしおのようだった。「1年生で入ってきた時は県で優勝できるとは想像できないレベルだった。それが我々の指導も素直に聞いてくれて、自分達でそれ以上のことを考えて努力してきたことで成長した。真摯に努力してきたことが実った」と喜んだ。
関東大会は8月7日に神奈川県で開幕。尾間木は富津中学校(千葉2位)と、土合は板倉中学校(群馬1位)とそれぞれ7日に対戦する。
尾間木のDF5番下田隼輔は「埼玉県から全国大会出場が最近できていない。ぼくらは全国大会出場を目標に戦ってきたので、チーム一丸となって頑張りたい。全国大会に出場して埼玉のレベルの高さを見せつけたい」と意気込んだ。尾間木は45回大会以来の関東優勝を目指す。
椛沢佑一(取材・文)
試合結果
土合 1-3 尾間木
1(前半)0
0(後半)1
0(延長前半)0
0(延長後半)2
大会結果
優勝:さいたま市立尾間木中学校
準優勝:さいたま市立土合中学校
第3位:坂戸市立若宮中学校
第3位:富士見市立勝瀬中学校