“浦和対決”は浦和南に軍配。「狙い通り」の試合運び。セットプレーからFW三上倫空が決勝点

高校総体県予選・2回戦(12日)。浦和南と市立浦和の“浦和対決”は浦和南が1-0で勝利した。

「やっぱり相手と同じことをやっても勝てない。狙い通りのゲーム展開だった」と野崎正治監督。浦和南は相手の長所を消しつつ、自分たちのストロングを最大限に生かして勝利を手にした。

立ち上がりから奪ったボールを素早く縦につけて相手の中盤のうまさを消しにかかると、そこからリズムを作って徐々に押し込む展開に。前半9分には右サイドからの攻撃からこぼれ球をキャプテンDF坪井優太のミドルシュートが枠を捉える。これはゴールとはならなかったが、続けて攻め込むと22分、十八番のセットプレーからゴールを奪った。DF宇山友貴の左コーナーキックを坪井が折り返し、中央でFW三上倫空がヘディングで詰めて先行すること成功する。

一方、市立浦和も中盤過ぎあたりからはMF小松悠太を起点にショートパスを細かく繋ぎながらゴールに迫る形を作る。後半6分にはサイドアタックの2次攻撃からFW林隆希が頭でネットを揺らしたが、オフサイドの判定に。その後も小松、FW栗田幹大らが絡んだ連動した攻撃を見せていくが、浦和南ディフェンスも固くなかなかシュートまで持っていくことができない。

逆にここを凌いだ浦和南は中盤以降もう一度盛り返す。後半25分には10番のFW大里直也を投入。前線では先制点の三上がハードワークし、「飄々とやる」という2年生MF伊藤北斗が中盤の落ち着いたキープからパスを散らす。29分にはコーナーキックに裏から飛び出した坪井がドンピシャのタイミングでヘディングを合わせるも、シュートは惜しくもクロスバーを強襲。結局追加点は生まれなかったが、終始安定した試合運びを見せた浦和南が3回戦進出を決めた。

石黒登(取材・文)

試合結果

市立浦和 0-1 浦和南
0(前半)1
0(後半)0