西武台が11年ぶりの関東制覇!FW市川遥人がエースの証明2ゴール。ベースアップも果たし、いざインハイ予選へ

関東高校サッカー大会・最終日(7日)。各組1位で構成されるAグループも決勝を行い、西武台が2-1で日体大柏(千葉)を下し、2010年大会以来11年ぶりとなる「関東制覇」を飾った。

 

立ち上がりから西武台は後ろからしっかりとゲームを組み立てながら機を見て対角のパスを打ち込んでいく。サイドではFW丸山実紀、FW山本匠馬が積極的に仕掛けてペースを握った。

すると前半29分、中央でMF福沢安莉がひとつ持ち出して左サイドに叩くとDF安木颯汰が正確なクロス。これをFW市川遥人がしっかりと首を振ってヘディングで決めて先制に成功した。

後半も西武台ペースでゲームは展開。開始1分も立たずに初戦で2ゴールを奪った丸山がクロスバー直撃のシュートを放っていくと、6分にはDF武田蒼平のアーリークロスから市川のヘッドはサイドネット。さらに15分にはセットプレーから好機。安木のコーナーキックにDF齋藤優輝がニアサイドに走り込んで合わせたヘディングシュートが惜しくもクロスバーを叩いた。

後半20分に警戒していたクロスボールから同点とされたが、失点後も慌てずに自分たちのサッカーを継続。そして29分、自陣左で相手ボールを回収した安木が素早く縦にロングボールを供給し、これに抜け出した市川がキーパーとの1対1を冷静に右足でゴールに運んで勝ち越した。

終盤は1点を追う日体大柏がパワープレーを仕掛けてきたが、今大会初めてCBの位置に入った原田蓮斗主将を中心にしっかりと最少失点に抑えて県予選に続き、今年2冠目を達成した。

「もうちょっとボールを動かされて拾えないかなと思っていたんですけど、思っていた以上に選手たちがバタバタしないで冷静に見ていてくれた」と守屋保監督。今大会は1回戦でFW細田優陽、準決勝でDF武笠隼季とけが人が続出しバランスを取るのも難しかったというが、そういった中で高さを生かした守備に加えてセットプレーでも迫力をもたらすなど「ちょっとびっくりした」と指揮官にも新鮮な驚きをもたらした189cmの長身CB齋藤、勤勉な守備で右サイドを絶対に空けなかったサイドバックの武田、ボールキープ力と強力なシュートを持つMF柿崎将希、ボランチの岡田瑞生といった、普段はS2リーグを戦う3年生の選手たちがその穴を感じさせないプレーを見せた。

守屋監督は「こういった子たちが初めてトップの中に3年生で加わっていって、もう一度成長してきているなという部分では、またインターハイで良い形で上級生たちが競り合う気持ちが取り戻せるんじゃないかなと思います。この関東大会で3年生がひとつの成長の場になってくれればなというので連れてきたことが逆にチーム力として少し上がった気がします」と、チームのベースアップに自信を見せた。

また今大会で背番号10をつけた市川は1回戦の山梨学院戦の1点に続き、決勝の舞台でもチームを勝利に導く2ゴール。「本当の10番なのか」という課題を突きつけられていた中でそこにゴールという結果で一発証明してみせたFWに指揮官も「10番の活躍をしていた」と認めた。

「本当に良い経験をたくさんさせてあげられて、子供たちがもうひとつ成長するのに意欲的になれる形で終わってくれたので、そこが一番嬉しい。課題だけではなく、これからもっと飛躍するということに目を向けてくれることができた。やっぱり勝って反省というのは意欲に繋がる。そういう部分では勝って反省もちゃんと言えて、そこにトライできるんじゃないかと思います」。

様々な意味で大きな積み上げのあった今回の関東大会。ここで得た課題に取り組み全国での躍進へー。その第一歩となる今週末の3回戦から登場するインターハイ予選での活躍も楽しみだ。

石黒登(取材・文)

試合結果

日体大柏 1-2 西武台
0(前半)1
1(後半)1