MFシマブク・カズヨシが2発。新潟に渡った浦和ユースの10番が大学ラストイヤーに「結果で示していきたい」と意気込み【デンソーカップチャレンジサッカー】

関東B・北信越選抜はコーナーキックからの4発を含む5ゴール快勝。長山一也監督は「準備の期間が短いということでなかなか難しい状況はあったと思うんですけど、その中でしっかり準備してきたことが出たと思います」と、セットプレーにひとつ狙いを持っていたことを明かした。

その4発のうち2発を決めたのがMFシマブク・カズヨシ(新潟医療福祉大3年)だ。「キーパーが嫌な位置に立つことでキーパーがうまく出られないようにしつつ、コーナーキックも良いボールを上げてきますし、関東Bの選手はみんな身体もあるので絶対にヘディングで勝つなと思って、仲間を信じて動き回って、良いところにこぼれてきたので良かったです」。前半24分と32分、いずれも右コーナーキックを味方が競ったこぼれを的確にゴールに沈めた。

また武器のドリブルでも何度も左サイドを持ち上がって存在感。長山監督も「やっぱりどこかで時間を作るという状況を90分のゲームの中でやっていかないといけない」とシマブクの仕掛けが相手にとっての脅威はもちろん、ゲームを落ち着ける役目を果たしてくれたとした。

浦和レッズユースの10番が新潟に渡って3年。当時の決断についてシマブクは「結構勇気があったかなと思います」とおどけながら「最初はすごく悩んだんですけど、新潟に行ってそこで一番に目立てば、いろいろな選抜だったり、こういう大会に呼んでもらえると思いました」と振り返る。そしてその想いを実現するために遠く・新潟の地で躍動し、いまこの舞台に立っている。

加えて新潟での3年でドリブルにもさらに磨き。自主練からチャレンジを繰り返す中で仕掛ける部分と捌く部分の判断が明確になり、ゴール前での仕掛けがより相手にとって脅威となった。

先日はユースの1学年上で流通経済大を経てレッズに帰還したMF伊藤敦樹が開幕戦でフル出場。「自分も早くそこにたどり着きたい」と語るシマブクは大学ラストイヤーの今年、「やっぱり得点、結果で示していきたい」と意気込む。まずはこのデンチャレで結果を残して先輩に続く。

石黒登(取材・文)