令和2年度新人体育大会3回戦 さいたま尾間木 vs 草加
令和2年度新人体育大会3回戦。さいたま尾間木中はPK戦の末に草加中を下し8強入りした。
厳しいゲームを経験しまたひとつ成長。PKでは「一番気持ちが強い」GK相澤恵太が好セーブ
「草加中も気合いが入っていた。うちも入りはしっかりとできたのですが、そこで点が取れなかったところで乱れてしまった」と尾間木・髙橋淳監督。中盤を固めてカウンターを狙う相手に対し、中央に固執してしまった部分もある。また、前が早くもらいすぎてしまうあまりにオープンな展開になりひやりとする場面も。この日は60分の中で試合を決めきることができなかった。
それでも髙橋監督は「市大会も激闘で、楽な試合はなかった。ずっと厳しいゲームをやってきた中でこういう勝負のところで気持ちを強く持てた。ちょっと気持ちが弱いとここのPKで負けていると思いますし、そういう時代もあった。子供たちは気持ちを入れてシュートを打ってくれたし、よくキーパーも止めてくれた」。そして「この子たちは今日またひとつ成長したかなと思います。次の試合では同じようにはなってほしくないですけど、なったとしても大丈夫だという気持ちを選手たちが持てたと思うので、そこは今日得られて良かったなと思います」とした。
そういった中でPK戦では「チームで一番気持ちが強い」というGK相澤恵太が好セーブを連発。1本目をいきなりセーブすると、尾間木の1本リードで迎えた後攻の相手の4本目。「4本目はもう自分が得意なコースに飛ぼうと思って、右に飛ぶことが一番遠くに飛べると思ったのでそこを意識した。自分を信じて飛んだ」。これを仕留めて、仲間たちの祝福の和に飛び込んだ。
指揮官は相澤について「チームで一番気持ちが強い。どんなに勝っている試合でも声を出すし、もし取られたとしてもみんなに良い声をかけてくれるので、そういった部分では期待しています」。それに対し本人は「自分で言うのもなんですけど負けず嫌い。市大会の決勝でここで栄に負けていたので、駒場で良い想いを作ろうと思って自信を持って、最後まで声をかけ続けた。自分の武器は声。後ろから盛り上げていけばみんなも盛り上がっていけるかなという感じでいます」とプレー以外でも声でチームを盛り上げて、駒場サブでの記憶を良い記憶に塗り替えた。
強豪として知られる尾間木だが、新人大会は平成25年度に優勝したのを最後にタイトルからは遠ざかっている。髙橋監督は「地域の方にもよく応援していただいて、環境も素晴らしい場所にありますので、また恩返しできるように優勝したい」と7大会ぶりのタイトル奪還を掲げた。
石黒登(取材・文)
試合結果
さいたま尾間木 0(3PK1)0 草加
0(前半)0
0(後半)0
3(PK)1