プリンスリーグ関東第2節 昌平 vs 東京ヴェルディユース

プリンスリーグ関東第2節が9月12日に行われて、開幕戦Vの昌平はホームで東京ヴェルディユースと対戦。多くの時間を敵陣で進めたものの、1-3で敗れて2連勝とはならなかった。

ゲームを通じてボールを握ったが、集中した守備を見せた相手を崩しきることができなかった。

前半5分には最初の好機。DF唐木晃のロングフィードからFW小見洋太がU-19日本代表DF佐古真礼と入れ替わる形でキーパーと1体1になったが、シュートは惜しくもポストを叩く。

すると16分、自陣エリア内でファールを奪われ、このPKを決められて先制点を許してしまう。

その後も昌平は同じく技巧をベースとする相手をポゼッションで圧倒。そこからMF須藤直輝の突破や前節2得点に絡んだDF小澤亮太ら攻撃的な両サイドバックも関わる形で押し込むが、佐古が統率するディフェンスラインに対し、なかなかシュートまで持って行くことができない。

後半もボールを持って進める中で得点できずにいると、セットプレーから2失点。昌平は38分に小見の仕掛けからMF小川優介のシュートのこぼれ球をMF平原隆暉が決めて1点を返したが反撃及ばず。藤島崇之監督は「フィニッシュの部分ではグループの関わりだけではなく、個での打開というのをもうちょっと増やして行ければ」と最後の部分での個を選手たちに求めた。

日本代表DF佐古と対峙した小見洋太。この日感じた課題を突き詰めプロで通用するFWに

この日注目のひとつだったのが小見洋太と東京ヴェルディDF佐古真礼のマッチアップだ。2人は1月のU-18日本代表スペイン遠征でプレー。前日にはラインを送り合っていたという。

立ち上がりからバチバチのバトルを繰り広げた中で、前半5分には得意の裏抜けから佐古と入れ替わる形でゴール前へ抜け出したが、シュートは右のポストを叩いてゴールとはならず。後半も動き出しからのシュートという持ち味は見せたが、この日はノーゴールに終わり、「やっぱり自分はFWなのでああいうところは決めなきゃいけないなというのは本当に痛感しました」。

「(佐古は)やっぱり身体能力がすごいので単純に競ったら勝てない。そこはうまく身体を使いながらボールを収めることを意識してやったんですけど、収められる部分は結構あった」と193cmの佐古をはじめ、長身選手が並ぶ守備陣に対し169cmのFWは手応えも感じた部分もあった中で、「あの壁を得点という形で崩せなかったのでそこはすごい悔しいです」と唇を噛んだ。

「動き出しであったり、足下のプレーの正確性というのはすごい上がってきてはいるんですけど、最後の部分のクオリティーというのはまだまだプロで通用するレベルには達していないと思う。そういうところはもっと練習からゴールを意識してプレーしていきたいと思います」。

須藤と同じく小見も今夏に進路をプロに1本化。そういった意味では先にユースからトップ昇格を決めた日本代表DFはひとつの指標となる。「やっぱりプロに行くと190cmくらいのCBというのが標準になってくる。そういう意味で今日のマッチアップはすごく刺激にもなりますし、自分に足りないところも見えた。そこはこれからの練習からプロに向けてもっと強くなっていきたいと思います」。この日感じた課題を練習から突き詰めて、プロで通用するFWに成長する。

石黒登(取材・文)

試合結果

昌平 1-3 東京ヴェルディユース

0(前半)1
1(後半)2