平成30年度全国高校総体サッカー大会 埼玉県予選3回戦 昌平 vs 川口市立

インターハイ予選3回戦。大会2連覇中の昌平高校はMF原田虹輝の2ゴールを含む3ー0で川口市立高校を下し、17日の準々決勝進出を決めた。昌平はベスト8で浦和東高校と対戦する。

序盤から3連覇を狙う昌平が押し込む展開。左右中央と振りながらほぼハーフコートで試合を進める。川口市立はDF森藤真生、GK杉本俊太のダブルキャプテンを中心に声を掛け合いながらブロックを作ってこれを耐えたが、前半アディショナルタイムについにスコアが動いた。

前半はボランチで入った吉田航のスイッチを入れる縦パスから原田が鋭い反転で前を向くとペナルティーエリア手前から右足を一閃。「もらった瞬間にシュートの意識はあった。うまく反転できたので思い切り振り抜きました」。GK杉本もこれに反応したが、その手を弾きながらゴール左に叩き込んでみせた。直後に前半終了の笛。昌平が1点のリードで試合を折り返した。

後半開始から昌平はMF須藤直輝を投入。9分には須藤のパスから後半は右サイドバックにポジションを移した吉田のシュートがサイドネットを強襲する。さらにその4分後には原田がドリブル突破からFW西村悠希とエリア内でパス交換して打ったシュートがポストを叩いた。

すると後半20分に昌平に追加点が生まれた。エリア前でMF木下海斗とMF渋屋航平が細かく繋ぐと、最後は原田が右足のつま先で決めて2点目。さらに23分には相手のハンドで獲得したPKを後半途中出場のFW森田翔が落ち着いて右側に流し込んで駄目押し、勝負を決めた。

川口市立は後半28分にゴール正面でフリーキックを迎えるも森藤のキックは落ち切らず。終盤にはロングスローからゴールに迫ったが、最後までネットを揺らすことはできなかった。

終始相手を押し込んだ昌平が3ー0で勝利し、3連覇に向けまずは準々決勝に駒を進めた。

昌平にとって今年8強は鬼門だ。新人戦、関東大会予選といずれも成徳深谷高校に敗れ涙を呑んできた。関東予選を振り返り主将の関根浩平は「やっぱりチームとして戦えていないというのがあった。うまいだけじゃ勝てない。去年は先輩たちに任せてしまっていた部分もあったので自分たちがもっと成長しなくちゃいけないとなって、個人個人が成長できたと思います」。

今大会は初戦となった2回戦の東農第三高戦で14ー0と大勝。この日の3回戦もクリーンシートで終えて2戦合計「17得点」「0失点」と好調な滑り出しを切った。2戦6発と得点を量産する原田も「チームとしても結構いい感じでできていると思います」と手応えを口にする。

準決勝では今季2敗と苦杯を舐めさせられている成徳深谷とのリベンジマッチの可能性もあるが、関根は「まずはそこを見ずに、とりあえず明日の試合に勝つことだけに集中して、ひとつひとつ頑張っていきたい」と、準々決勝の浦和東戦に一戦必勝態勢で臨む構えを見せた。

新ポジションで2戦6発! 原田「得点を取ってチームを助けられる存在に」

「ポジションも変わって前になったので、得点は去年よりも狙いにいっています」。主戦場をセンターラインから左サイドに変えて、原田がアタッカーとしてのセンスを開花させている。

この日は引いた相手に対しなかなかゴールが生まれない中で積極的なミドルシュートから先制。後半は「真ん中が空いたので自分でどんどん中に入ってドリブルで運ぼうと思っていました」とドリブル突破でチャンスを作ると、20分にこの日2点目を奪って試合を決定づけた。2回戦の4ゴールに続き、これで今大会2戦合計6ゴール目。堂々のトップスコアラーである。

昨年は主にゲームを作る役割を担っていたが、もとより運ぶ力はある選手。ポジションを上げた今年は「ドリブルも増やして、ゴールに近づくための動きというのを意識しています」。

もちろん持ち前のゲームメイク能力も随所で発揮。トップ下の渋屋とポジションチェンジを繰り返しながら組み立てに、仕掛けに後半26分に交代するまでの66分間前線で躍動してみせた。

「得点を取ってチームを助けられる存在になりたい」と原田。現時点で6ゴール、大会得点王について話を向けてみると「このまま点を取り続けられればいいと思います」とはにかんだ。今大会はチームの成績はもちろん、自身もゴールに、そしてアシストに、結果にこだわる。

石黒登(取材・文)

試合結果

昌平 0-4 川口市立

1(前半)0
2(後半)0

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