令和元年度学校総合体育大会中学校サッカーの部3回戦 蕨第一 vs 日高高麗川
令和元年度学校総合体育大会中学校サッカーの部・3回戦(23日、RHF駒場グラウンド)。蕨第一中学校と日高高麗川中学校の一戦は、蕨第一が2ー1で勝利してベスト8に駒を進めた。
立ち上がりから良い形を見せたのは蕨第一。すると前半18分、MF山田素央の右コーナーキックをDF滝澤俊哉が首を振りながら、逆のサイドネットに流し込んで先にスコアを動かした。
後半開始直後も蕨第一がボールを持って試合をコントロール。6分の山田の直接フリーキックは相手キーパーの好守に遭ったが、直後の9分、MF佐藤聖真がエリア左を抉って速いクロスを挙げると、これが相手ディフェンスに当たってゴールに吸い込まれ、リードを2点と広げる。
一方、前半は攻め手を欠いた日高高麗川は、後半13分に後方から繋いでMF髙山楓大が前線に浮き球のスルーパスを供給すると、この攻撃の起点になったDF須藤心桜が一気に相手ゴール前へ。須藤は相手キーパーの処理ミスを見逃さずに粘って、右足で流し込んで1点を返した。さらに高麗川はここを好機とみるや運動量を上げてセカンドボールを回収し一気に攻撃に出る。
終盤は耐える展開となった蕨第一だが、滝澤、石井良弥の両センターバックを中心にその後は集中力を切らさず。1点のリードを守りきり、学総では久しぶりだという8強進出を決めた。
地区予選敗退から県の8本へ 失点シーンで見えたチームの成長
新人戦は県大会への出場を逃した蕨第一。滝澤俊哉は「新人戦の時は雰囲気が悪いチームになっていた。声かけもマイナスなことが多くて、それがプレーにも繋がってしまっていた」とその当時のチーム状態を振り返る。そんな状況で予選敗退は必然のことだったのかもしれない。
大会後はまずチームの団結を深めることに努めた。「技術もそうですが、心やメンタルの部分、仲間を大切にすること、そういうところをもう1回、1から子供たちと一緒に考えてきました」と敷地奨監督。そういった中でキャプテンの山田素央も「最近はポジティブな声かけだったり、次に活かす声かけができていると思う」というように、チームは着実に変化していく。
良いメンタルは良いプレーを呼び、学総では4年ぶりとなる県の舞台へ。1回戦は川越高階に3ー1で、2回戦は川口里を2ー0で勝利。この試合では後半ミスから失点したが、誰かを責めるような言葉はなく、互いに励まし合いながら終盤の攻撃を凌ぎ、県の8本を掴み取った。
石黒登(取材・文)
試合結果
蕨第一 2-1 日高高麗川